2009 Fiscal Year Annual Research Report
エージェント指向を利用したコンポーネントベース開発の拡張に関する研究
Project/Area Number |
20800020
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
中川 博之 The University of Electro-Communications, 大学院・情報システム学研究科, 助教 (40508834)
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Keywords | ソフトウェア工学 / コンポーネント / 要求分析 / エージェント |
Research Abstract |
本研究の目的は,近年大規模・複雑化しているソフトウェアに対して,高品質ソフトウェアの構築を実現する開発フレームワークを確立するところにある.具体的には,コンポーネントベースのシステム開発を拡張し,コンポーネント単位でのソフトウェア部品を自律化することによるソフトウェア開発フレームワークを確立することを目標としている.平成21年度は各実施計画に従って以下を実施した. 1.要求モデル記述法・分析手順の提案:アーキテクチャや機能を記述する基本設計モデルとの連携を考慮して,ゴール指向要求分析法を利用した機能抽出法を検討,提案した. 2.基本設計モデルの記述・構築法の提案:システムアーキテクチャと各コンポーネントに求める機能を記述するための基本設計モデルとして,ゴール仕様とコンポーネント仕様のフォーマットを検討した.また,ゴール指向要求分析結果とシステムアーキテクチャとを関連付ける設計手法を提案した. 3.コンポーネント検索・構築法の提案:コンポーネント仕様に基づいたコンポーネント構築(実装)法を検討・提案した.コンポーネントの実装には,並行動作を実現するためにエージェントプラットフォームJADEを用いた実装手段を提案した. 4.コンポーネント結合法の提案:コンポーネントの柔軟な結合手段として,JADEを拡張したプログラミングフレームワークを提案した. 5.ソフトウェア開発実験:各成果を開発フレームワークとして統合し,コンポーネント結合の柔軟性が要求されるソフトウェアとして,シミュレータ上での清掃ロボットと,実サーバ上でWebサーバ管理システムを実装し,フレームワークがソフトウェア開発に対して効果的に機能することを確認した.
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