2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20800042
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
藤井 宣晴 Tokyo Metropolitan University, 人間健康科学研究科, 教授 (40509296)
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Keywords | 棟輸送 / 筋収縮 / 骨格筋 |
Research Abstract |
筋収縮は骨格筋においてインスリンに比肩する強力な糖輸送促進効果を有する。筋収縮による糖輸送は、インスリンの細胞内情報伝達経路の抑制にまったく影響されないため、独自の調節経路を備えていると考えられている。インスリンに依存しない「もう一つの糖輸送調節経路」の存在は、糖尿病の予防や治療に運動が有効性であることの科学的根拠となるため、その経路の同定が重要な課題となっている。AMPキナーゼは細胞内エネルギーの監視センサーとして働く分子であり、筋収縮時の主要な糖輸送調節因子ではないかと考えられてきた。しかし、最近になってなされたその報告は、AMPキナーゼの役割を肯定するものと否定的なものとに分かれ、いまだ明白な結論は得られていない。 研究代表者は、AMPキナーゼに関連する情報伝達分子を不活性化させた遺伝子組み換えマウスを複数作製し、AMPキナーゼの役割を検証した。その結果、AMPキナーゼは骨格筋において、(1)・2サブユニット由来のキナーゼ活性を介して糖輸送を促進し、(2)低酸素状態などの細胞内エネルギーレベルのみを変化させるシンプルな刺激の場合は必須の糖輸送調節分子であるが、(3)筋収縮の場合には唯一の糖輸送調節分子ではないことを明らかにした。
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