2008 Fiscal Year Annual Research Report
「配慮〈できる〉身体」を育成するスポーツ教材についての実践的考察
Project/Area Number |
20800050
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Research Institution | Musashi University |
Principal Investigator |
田中 愛 Musashi University, 人文学部, 講師 (10508534)
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Keywords | シッティングバレーボール / 体育授業 / 配慮 / アダプテッド・スポーツ / 現象学的観点 / バレーボール / 差異 |
Research Abstract |
本研究の目的は、「配慮<できる>身体」の育成を目指すスポーツ教材について実践的に考察することである。本年度は、シッティングバレーボールの実践・情報収集を中心とし、以下1〜4を実施する計画を立てた。1、「障害者スポーツ」において、「いつ」、「誰が」、「何に対して」、「何のために」「配慮」しているかについて、実践を通して明らかにする。2、シッティングバレーボールのプレー場面に生じている「配慮」を分析するための方法である「現象学的観点からの考察」をより厳密化するため、現象学の文献を講読、検討する。3、大学体育のバレーボール授業において、シッティングバレーを取り入れることによって何がどう変化するかの見通しを立てる。4、障害者スポーツに関連のある研究領域、活動団体からの情報収集及び意見交換を行う。 1については、シッティングバレーボール講習会への参加を機にチームに加入した。日々の練習や各種大会へ参加することを通して具体的な考察が進んだと考えている。特にバレーボールとの相違点(スキル及びルール)が明らかとなり、教材化への下準備ができた。2については、1本の雑誌論文投稿及び2本の学会発表の際に関連文献を収集し検討を行った。しかし、考察方法の厳密化に関してはさらに議論が必要であるため、次年度も文献講読を継続したい。3については、大学体育のバレーボール授業について、関係領域の研究会にて報告を行う中で、他の研究者との議論を深めることができた。スポーッ実践における参加者間の技能差は、「配慮<できる>身体」を育成するために不可欠なものであるとの見通しを立てることができた。4については、「車椅子バスケットボール」を社会学的観点から研究する研究者との情報交換を行い、博士論文等の貴重な資料を得ることができた。
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