2008 Fiscal Year Annual Research Report
学習者による作問をベースとした次世代協調学習支援システムに関する研究
Project/Area Number |
20800055
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Research Institution | Soka University |
Principal Investigator |
高木 正則 Soka University, 工学部, 助教 (80460088)
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Keywords | 教育工学 / e-Learning / 学習支援システム / 交流学習 / 作問演習 |
Research Abstract |
これまでWeb上で学習者が問題を作成し,その問題を共有して学習を進める学習支援システム「CollabTest」の研究を行ってきた.本研究は,このCollabTestを同一大学や異なる大学で開講されている複数の科目間で利用する交流演習の実現を目指す.本年度は以下の研究成果を挙げた. 1. CollabTestの将来像の検討 今後のCollabTestの利用形態として, Web上の全ユーザを対象とした学習コミュニティにおける利用や,各教育機関で作成された優良な問題を他の教育機関に配信して大学間・高大連携の一つのツールとして利用する形態を考案した.また,関連システムや関連の取組を調査した.これらにより,将来的な発展を踏まえシステムの再設計が可能になった. 2.プロトタイプシステムの実装と予備実験 本格運用しているサーバとは別に研究用プロトタイプシステムを実装した.また, CollabTestの学外利用者用の「利用申請書」と「利用同意書」を作成し,本学以外の教員や学習者の利用環境を整備した.本年度は予備実験として,一つの教育機関内で開講された同一内容を扱う2つのクラス間での実践を行った.実践結果から, CollabTsetを利用した交流演習の実現可能性が確認できた.また,交流演習による効果を期待するには学習集団間の文化や環境,知識の差異の大きさに影響を受けることが示唆され,交流演習を行う科目の選定に参考となる知見が得られた. 3.要求機能の検討・設計・開発 交流演習時に必要となる機能として,事前準備(クラス間の混合グループの作成,学習単元の決定など)の支援と非同期コミュニケーションの支援機能の2つを検討し,想定できる様々な交流形態に対応できるよう機能の設計を行った.また,より多くの科目で利用できるよう複数選択式やN択問題の出題,問題や解説への図表の挿入を可能にし,作問機能を拡張した.
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