2008 Fiscal Year Annual Research Report
非分節な人間機械相互作用を通じた自己組織化型模倣学習機構の構築
Project/Area Number |
20800060
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
谷口 忠大 Ritsumeikan University, 情報理工学部, 助教 (80512251)
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Keywords | 模倣学習 / 機械学習 / 自己組織化 / 知能ロボット / 記号創発 / 自律適応系 / 動作抽出 / キーワード抽出 |
Research Abstract |
設計された行動則のみで人間環境下で活動する自律ロボットは,その適応性の無さから日常的にインタラクションする人間に簡単に飽きられてしまうし,また種々の活動領域固有の状況に適応することも出来ない.このような問題を克服するために,環境や人間との相互作用を通して様々な行動を獲得する為の枠組みが求められている. 本年度の研究では,前年度までに提案した手法を発展させ非分節な人間の動作系列からロボットが自発的に複数の行動系列を抽出し学習する為の手法を構築した.前年度までに提案した手法では(1)低次元の動作系列しか扱えない,(2)どういうセッションに分割して提示するかによって大きく学習結果が異なる(3)学習則の情報理論的な基盤が希薄である,などの問題があったが,本年度の研究によりこれら3つの問題を解決した. 具体的には,人間の上半身動作(約30次元の状態空間)を取り扱い,"Hi"や"Shrug"といった繰り返し行われる特徴的動作を抽出させる事に成功した.(1)については特徴的動作の持つ低次元性に着目し特異値分解により次元圧縮を行う事で,学習のコストを低減し,さらに主要な類似性のみに着目可能なようにした.(2)(3)については抽出機構に最少記述長原理を用いたキーワード抽出法を用いる事で,情報理論的な基礎を持ち,ヒューリスティクスによらないパラメータ設計と共に効率的な動作抽出を行う事が出来ることを示した.
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