2008 Fiscal Year Annual Research Report
大型実験装置を遠隔利用した実践的工学教育システムの構築と実践
Project/Area Number |
20800069
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Research Institution | Maizuru National College of Technology |
Principal Investigator |
石川 一平 Maizuru National College of Technology, 電子制御工学科, 助教 (10511735)
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Keywords | 教育システム / e-learning / 物理教育 |
Research Abstract |
高専のような大学に比べて予算の少ない小規模な教育機関は、高度な研究・教育のための大型実験装置を所有することが困難な状況にある。しかし、インターネットを介して特定施設の大型実験装置も学生実験等に広く利用することができれば、小規模な教育機関であってもより高度な教育実験・実習が行えると思われる。既存の遠隔教育システムでは、測定データをパソコン画面に表示させる仮想的な教育実験が実施されることが多く、実際の機器に触れるという体験的部分が不十分である。そこで、本研究では、通信する実験データ(信号)は各自が自らの測定機器で扱い、その結果を大型実験装置の遠隔操作に反映させるような実践的な双方向の教育実験システムを構築することを目的としている。 遠隔実験内容は、大阪大学のイオン加速器(最大ビーム出力;200 kV、5 mA)を利用した表面分析(低エネルギーPIXE等)とした。イオン加速器から得られる多量のアナログデータをAD変換し、インターネットを介して舞鶴高専の学生実験室まで高速で送信できるようにした。また、舞鶴高専・学生実験室のパソコンで受信したデジタルデータはDA変換され、各種の分析装置(オシロスコープ等)に繋ぎ、実験データを観測できるようにした。教育実験に参加する学生は自ら分析機器を操作しながら実験を進め、実験を行なう上で必要なイオン加速器の基本的な操作(例えばビーム位置や試料位置の調整やビーム強度の変調)も学生自身が行なえるようにした。現在、高専からのインターネットを介した遠隔実験教育の問題点や有効性、安全性、教育効果、システム拡張性などについて検証をおこなっている。
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