2008 Fiscal Year Annual Research Report
ウェブとセンサ情報を用いたユーザーの多様な嗜好と状況に応じた情報推薦手法の研究
Project/Area Number |
20800072
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
森 純一郎 The University of Tokyo, 大学院・工学系研究科総合研究機構, 特任助教 (30508924)
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Keywords | ユーザモデル / センサ情報 / ウェブマイニング / 情報推薦 |
Research Abstract |
本研究では、大規模なウェブ情報およびセンサ情報を利用したウェブや実世界における情報推薦を目的として、(1)大規模ウェブ情報とセンサ情報からのユーザー嗜好やコンテキストの抽出・構造化技術。(2)ユーザの嗜好、時空間情報、人間関係といったコンテキストを考慮した情報推薦技術の研究を行う。これにより、ウェブおよびセンサ情報が爆発的増加する現在における、ユーザへの効率的で効果的な情報およびサービスの提供の実現を目指す。特に、平成20年度は、大規模ウェブ情報とセンサ情報からのユーザ嗜好やコンテキストの抽出・構造化技術およびユーザの嗜好、時空間情報、人間関係といったコンテキストを考慮した情報推薦技術について基本的な設計と実装を行い、実証実験に向けた予備実験を行った。 具体的には情報大航海プロジェクトにおいて行われた来街者に対する情報支援(ぷらっとPlat@自由が丘)において、ユーザの嗜好(どのような商品やレストランを好むか)、時空間情報(商店やレストランの場所や時間情報)や人間関係情報(同伴者、社会ネットワーク、過去のインタラクション履歴)といったユーザのコンテキスト情報を、ウェブ(ショッピングサイト、口コミサイト、ブログ、ソーシャルネットワーク)、センサ(携帯端末のGPS、店舗や商品に付与されたRFID、ICカードの行動・購買履歴)の情報源から取得した。次に、これらの情報を構造化するためのメタデータの設計を行った。最後に、取得されたユーザ情報を用いて、ユーザのコンテキストに応じてブログの記事を推薦する基本的なシステムを構築した。本研究の20年度の成果は、当該分野トップ学会であるユーザモデリング国際学会に論文が採択されるとともに、すでに3本の雑誌論文を投稿済みである。また、本研究はドイツの人口知能研究所とも共同でおこなっており研究の国際的な展開も積極的に行っている。
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