2008 Fiscal Year Annual Research Report
バイオイメージング法による筋線維の萎縮と質的変化の分子機構解明
Project/Area Number |
20800079
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Institute of Gerontology |
Principal Investigator |
森 秀一 Tokyo Metropolitan Institute of Gerontology, 東京都老人総合研究所, 研究員 (30508677)
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Keywords | 老化 / 筋萎縮 / 神経筋シナプス |
Research Abstract |
高齢者における日常生活の質を低下させる根本的要因は、無意識のうちに進行する筋萎縮による筋機能の低下である。筋萎縮に至るメカニズムの解明は、その科学的根拠に基づいた早期予防、リハビリの有効性および効果判定、新しい運動処方の開発の基盤として必須である。筋は非常に可塑性に富んだ組織であり、筋線維タイプの変化という質的変化も認められるが、そのメカニズムには不明な点が多い。本研究では、動物モデルを用いて筋線維タイプと運動神経をバイオイメージングにより可視化し、この分子機構を解明することを目的とする。 平成20年度は、速筋線維を選択的に発色させる遺伝子改変マウスの作製を行った。速筋線維に豊富に発現しているミオシン重鎖タンパク(MyHC)のIIb型アイソフォームの遺伝子に赤色蛍光タンパクであるmCherryの遺伝子を付加したノックインマウスを作製するため、ターゲティングコンストラクトを作製した。MyHC-IIbの翻訳開始部位の直前にmCherry cDNAを挿入し、ESクローンのポジティブ選択用にFRT配列で挟んだPGK-neomycin cassetteを、ネガティブ選択用にMCl-thymidine kinase cassetteを挿入した。このコンストラクトを導入したマウスES細胞から、ターゲティング領域と相同組換えを起こしたクローンをPCR法で選択し、サザンブロット法でさらに確認した。現在、キメラマウスを作製中である。遅筋線維を選択的に発色させる遺伝子改変マウスはNational Institute of Healthから入手した。遅筋線維が豊富なヒラメ筋、速筋線維が豊富な足底筋を採取した観察した結果、ヒラメ筋での選択的な遅筋線維の蛍光発色を確認している。
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Research Products
(1 results)