2008 Fiscal Year Annual Research Report
DNA損傷修復過程における複製忠実度の低いDNAポリメラーゼの機能解析
Project/Area Number |
20810021
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
荻 朋男 Nagasaki University, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教 (80508317)
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Keywords | DNA修復 / ヌクレオチド除去修復 |
Research Abstract |
紫外線等により誘発されるDNA損傷は、ヌクレオチド除去修復機構により修復がおこなわれる。修復の過程で新たにDNAに取り込まれるヌクレオチドを定量することで、DNA修復の効率/活性の測定(UDSアッセイ)が可能である。これまで定量性の問題から、UDSアッセイには放射性チミジン(3H-Thy)を利用したオートラジオグラフィーが用いられてきたが、実験手技が煩雑であり、ラジオアイソトープ利用に伴う各種制限や、労働集約型で1アッセイの完了に数週間を要することから、新たな技術の開発が望まれていた。 今回、ヌクレオチド除去修復の修復合成過程を解析するにあたり、UDSアッセイを効率的に行う手法の開発に成功した。この手法は、3H-Thyのかわりに5-ethyny1-2'-deoxyuridine (EdU)を用い、取り込まれたEdUに蛍光色素を結合させることでS期のDNA合成を検出する試薬を採用し、反応条件等を工夫することで微弱な修復合成に伴うUDSを測定することに成功した。EdUアッセイは、先行技術であるオートラジオグラフィーと同程度の検出感度を維持したまま、そのアッセイに要する時間を1/30以下に短縮し、ほぼ半日でアッセイが完了することから、色素性乾皮症(XP)の臨床診断にも応用することが可能であった。
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Research Products
(2 results)