2008 Fiscal Year Annual Research Report
放射性核種をトレーサーとした超微小粒子及び微小粒子の物質交換に関する測定装置開発
Project/Area Number |
20810045
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Research Institution | National Institute of Radiological Sciences |
Principal Investigator |
反町 篤行 National Institute of Radiological Sciences, 放射線防護研究センター, 研究員 (60466050)
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Keywords | 環境動態解析 / エアロゾル / 放射線計測 / 乾性沈着 |
Research Abstract |
本研究では、大気環境中における超微小粒子及び微小粒子の大気-陸域の物質交換を解明するための手法として、ラドン(Rn-222)・トロン(Rn-220)壊変生成物をトレーサーとした超微小粒子及び微小粒子の大気-陸域の物質交換に関する測定装置を開発することを目的とする。この測定手法は簡易渦相関(REA)法であり、風速の鉛直成分の上向きと下向きに分けてそれぞれ流量を一定にしてサンプリングする方法に基づいている。これまで得られた研究成果を以下にまとめる。 1)放射性エアロゾルの発生・測定システムの構築:ラドン・トロン壊変生成物の測定法の検討やREA法システムの評価を行うため、放医研ラドンチェンバー(約25m^3)を用いてラドン壊変生成物付着エアロゾルの発生・測定システムの構築を行った。ラドンチェンバー内では温度、湿度、ラドン濃度を一定に保つことができ、一般的に見られるラドン壊変生成物の粒径範囲(50-300nm)のエアロゾルを発生させることができる。また、トロン壊変生成物に関しては、放医研が開発したトロンチェンバー(150L)を用いて、トロン壊変生成物付着エアロゾルの発生・測定システムの構築を行った。 2)ラドン・トロン壊変生成物測定法の検討:ラドン・トロン壊変生成物の捕集材としてガラス繊維フィルターを用いた。ラドン・トロン壊変生成物付着エアロゾルを連続かつ安定に発生することができた。ラドン壊変生成物濃度の測定精度は捕集流量に依存したが、相対湿度、ラドン濃度、エアロゾルの粒径及び個数濃度に関してはほとんど影響しない(約20%以下)ことが確認された。
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Research Products
(1 results)