2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20820001
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
唐 い Hokkaido University, 大学院・文学研究科, 助教 (40455613)
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Keywords | 日本書紀 / 漢文訓読 / 訓点資料 / 中国口語 / 金光明最勝王経 / 二字漢語 / 唐代口語 / 敦煌変文 |
Research Abstract |
本研究課題は, (1) 日本の漢文訓読の研究は目覚しい成果をあげ, 日本語史の研究に多大な貢献をしたばかりでなく, 漢文訓読が日本の知識文化の形成に深く関与したことを解明しつつある。ただしそれは, 古典漢文(文語)資料を中心とした作業であって, 中国口語表現を含む漢文の訓読の研究は甚だ少い。この学術的背景の中で, 本研究課題の代表者は, 日本書紀中の中国口語起源漢語の箇所の訓点資料を具体的に調査して解明する研究に着手し, 国内の訓点語学会や国際アジア北アフリカ研究会議・中国日本語教育研究会などの国際会議に於て研究発表を重ねて来た。(2) 平成20年度から2年間に, 日本書紀中の中国口語起源漢語の箇所の訓点資料の調査を更に進め, 通時的共時考察を深める。また, 初唐末に翻訳が成立して間もなく日本に将来された金光明最勝王経の平安初期訓点資料を調査して, この問題に関する考察を行った。一方で, 中国口語の認定自体に中国語研究者による見解の相違も存在するので, 専門家との協議も重ねる。これらを通して, 日本の漢文訓読という学習形態の特徴を解明した。成果の一部としてこの問題に正面から取り組んだ始めての単行研究書「日本書紀における中国口語起源二字漢語の訓読」を平成21年3月に刊行した。
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Research Products
(3 results)