2009 Fiscal Year Annual Research Report
国際美術シーンにおける日本的アイデンティティの形成:戦後の日米美術交流を中心に
Project/Area Number |
20820021
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
池上 裕子 Osaka University, 人間科学研究科, 特任助教 (20507058)
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Keywords | 現代美術 / 日米美術交流 / グローバリゼーション |
Research Abstract |
今秋にMIT大学出版会から出版予定の単著、"The Great Migrator : Robert Rauschenber and the Global Rise of American Art"の校正に力を入れるとともに、本研究課題である戦後の日米美術交流についても精力的に調査・研究発表を行った。5月には京都大学で開催された美術史学会全国大会において、「国際美術シーンにおける日本美術の展開ジョン・D・ロックフェラー3世の役割」と題した発表を行い、JDR3世による日米美術交流への支援を、冷戦構造という歴史的枠組みから、その今日的な意義も含めて明らかにした。また、7月には北京で中国現代美術とアメリカ美術の関係について調査を行い、10月にスミソニアンアメリカ美術館の国際シンポジウムで発表を行った。議事録はスミソニアン学術出版会から来春出版される予定である。 3月にはニューヨークに出張し、共同研究のプロジェクトとして、対米生活の長い作家達にオーラル・ヒストリーの手法を用いたインタヴューを行った。また、4月初旬にはミシガン大学で開催される日本の戦後美術に関するシンポジウム、"Saying No to Say Yes : Art and Culture in Sixties Japan"で、"Introducing Art under the Nuclear Umbrella : The New Japanese Painting and Sculpture at the Museum of Modem Art, New York"と題した発表を行うことが決まっている。
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