2008 Fiscal Year Annual Research Report
経済発展方法の可能性と限界:フィジーの開発モデル村落に関する文化人類学的研究
Project/Area Number |
20820068
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Research Institution | National Museum of Ethnology |
Principal Investigator |
丹羽 典生 National Museum of Ethnology, 研究戦略センター, 助教 (60510146)
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Keywords | 文化人類学 / 開発 / 社会運動 / オセアニア / フィジー |
Research Abstract |
本年度は、フィジーの国立古文書館、南太平洋大学パシフィック・コレクションにての資料収集と研究対象であるダク村落において予備調査おこなった。資料収集に関しては、オーストラリア古文書館、聖マルコ図書館、オーストラリア国立大学図書館に所蔵が確認されているフィジー関係資料(ダク村落の1960年年代に関する資料)の調査も遂行した。これまで確認されていなかった歴史資料の発掘することができた。 成果の公開については、日本文化人類学会、国立民族学博物館研究懇親会、みんぱくゼミナール、共同研究会「脱植民地期オセアニアの多文化的公共圏の比較研究」の場で研究発表することで、本研究をより広い地域的、理論的視野から検討し直すことができた。 学術論文は『南方文化』『民俗文化研究』などに掲載され、これまでの業績の中間総括として単行著『脱伝統としての開発--フィジー・ラミ運動の歴史人類学』を刊行した。本研究課題の対象村落の論述も含まれており、この成果を踏まえて、共同研究会へと発展させていくことも予定している。 それ以外の短い文章は、『民博通信』『月刊みんぱく』『毎日新聞』などの新聞雑誌と、『世界史史料9帝国主義と各地の抵抗II』『沖縄民俗辞典』などの書籍に公表し、ひろく社会還元にも努めた。 上記以外の実績としては、『季刊民族学』『オセアニア学』『朝倉世界地理』などに寄稿した原稿も、来年度には印刷される予定となっている。
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