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2008 Fiscal Year Annual Research Report

在外選挙における投票行動とその意思決定情報-豪英星在住邦人の比較分析を基盤として

Research Project

Project/Area Number 20830014
Research InstitutionSaitama University

Principal Investigator

渋谷 百代  Saitama University, 経済学部, 講師 (20451734)

Keywords日本人 / ディアスポラ / 在外選挙 / メディア / ホーストラリア
Research Abstract

日本人の民族性研究ではこれまで未開発であった海外在留邦人の母国観やその構築に係るコミュニティ内のコミュニケーション環境を、在外選挙への参加および選挙関連情報入手という行動指標から捉えることを目指し、さらにホスト社会の影響を考慮するため複数の地域の邦人コミュニティからデータを収集、比較分析するのが本研究の目的である。
研究成果の具体的内容
研究の第1段階として平成20(2008)年度はオーストラリアの主要都市(シドニー、メルボルン、ブリスベン)在住邦人を対象に聞き取り調査および質問票によるオンライン調査を行った。いずれの調査でも(1)在外選挙人名簿への登録および在外選挙への参加、(2)その意思決定に影響を及ぼした情報の入手経路(メディア)、(3)職場や友人を通じたホスト社会との接触程度、を調査項目としたが、聞き取り調査では回答者のストーリーを尊重し半構造化インタビュー形式を採用した。
データ分析の結果、
●獲得した権利を守るために投票を行う人がいる一方で、生活の基盤が日本にないことから自分の投票の意味が見いだせない姿も浮かんできた
●コミュニティ内では政治に関する「ロコミ」が存在せず、選挙関連情報の入手ルートは専ら日本発のマスメディアに依存している
という特徴のほか、
●選挙権を行使するにあたって義務(納税など)を果たしていないという「後ろめたさ」を感じるメンタリティが広く存在する1ことも判明した
意義・重要性
在豪邦人の在外選挙への参加態度や選挙(政治)情報の流れから,集団(国家、民族)と自己の関係をどう捉えるか、世界観を規定する社会ネットワークをどう構築するか、という中に日本人性の特徴と思われる型を抽出した。そこには従来から指摘されている民族性の他、グローバル文脈に身を置くことで変質・発展させた民族性を含む可能性もあり、今後の比較分析による検討を経て日本人研究に新たな知識を提供できると考える。

URL: 

Published: 2010-06-11   Modified: 2016-04-21  

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