2009 Fiscal Year Annual Research Report
通常学級における発達障害児の授業参加行動に対する学級支援
Project/Area Number |
20830027
|
Research Institution | Joetsu University of Education |
Principal Investigator |
道城 裕貴 Joetsu University of Education, 大学院・学校教育研究科, 助教 (10508683)
|
Keywords | コンサルテーション / 学級支援 / 授業準備行動 / 通常学級 / アセスメント / 目標設定 |
Research Abstract |
研究の目的は、(1)小学校の通常学級において児童の授業参加行動のアセスメント、及び目標設定等を用いた学級支援によって学級支援プログラムの効果を検討すること、(2)実践力のある教師の育成を目指し、教員研修の効果を検討することであった。本研究は、一事例実験デザインなど応用心理科学における科学的手法を用いた。 まず、1年生の通常学級において教師の指示に関するアセスメントを行い、児童の授業参加行動を明らかにした。KJ方を用いてカテゴリ化を行い、「国語の用意をしましょう」などの授業準備に関する指示が多いことなどを明らかにした。さらに、私語等で落ち着かない2年生の学級において目標設定を用いた学級支援に関するコンサルテーションを行った。コンサルタントは著者であり、コンサルティは学級担任、クライエントは対象学級及び、特別な支援を必要とした児童Aくんであった。対象学級は小学校2年生28名の学級であり、Aくんの私語をきっかけとして周囲の児童が同調する、Aくんを含めた数名の児童が授業開始時に着席していないといった状況があった。コンサルタントが教室内の行動観察に基づき、支援の提案、助言を行ったところ、コンサルティは、(1)「人の話がおわるまでかってにはなさない」、「はじめる時こくにせきにつく」といった2つのめあて(目標設定)の呈示、(2)ポイント制、(3)口頭による注意、(4)教室内のルール確認、という4つの学級支援を行った。結果として、Aくんのon-task行動が増加し、学級全体の私語が減少し、コンサルテーションの効果を示した。
|
Research Products
(2 results)