2009 Fiscal Year Annual Research Report
教育実践に内在している評価理論の可視化―「真正の評価」に向けた取り組みを事例に―
Project/Area Number |
20830032
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
遠藤 貴広 University of Fukui, 教育地域科学部, 講師 (70511541)
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Keywords | 教育実践研究 / 実践記録 / 省察 / カリキュラム評価 / DeSeCo / コンピテンス,コンピテンシー / 実践コミュニティ / 専門職として学び合うコミュニティ |
Research Abstract |
昨年度に引き続き,「真正の評価(authentic assessment)」に向けた取り組みの事例として,米国エッセンシャル・スクール連盟(Coalition of Essential Schools)加盟校の実践に注目し,そこで「真正の評価」として位置づけられる取り組みが実践の中でどのような役割を果たしているのかを明らかにした。 次に,教育実践に内在している評価理論を検討するための素材として,本年度も実践者自身が書く実践記録に注目した。学校によっては,教師が実践記録を執筆する中で自分の実践を省察し,その実践記録を同僚教師と検討し書き直す中で新たな実践を展望するサイクルが校内研究として位置付いている。それはその学校におけるカリキュラム評価の重要な基盤となる。本研究では,実践記録の叙述構造から,学校の実践に内在している評価の構造を読み解き,その評価構造が学校の実践研究のスタイルを大きく規定している様相を明らかにした。 このとき大きな手がかりとなったのがOECD-DeSeCoのコンピテンス概念である。特に「コンピテンスのホリスティックモデル」と呼ばれるDeSeCo独特の能力概念が,日本で蓄積されている教育実践研究の方法論を問い直す新視点となることが本研究の中で見いだされ,この視点での事例研究を重ねることも可能となった。
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Research Products
(6 results)
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[Journal Article]2009
Author(s)
遠藤貴広(共著)
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Journal Title
「標準テスト批判の諸相-『真正の評価』の理論と実態-」(北野秋男編『現代アメリカの教育アセスメント行政の展開-マサチューセッツ州 (MCASテスト) を中心に-』)(東信堂)
Pages: 287-304
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[Journal Article]2009
Author(s)
遠藤貴広(共著)
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Journal Title
「大津和子と国際理解教育-人間の尊重と科学的探究の精神-」(『時代を拓いた教師たち <2>-実践から教育を問い直す-』(田中耕治編))(日本標準)
Pages: 63-74
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[Journal Article]2009
Author(s)
遠藤貴広(共著)
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Journal Title
「学力の評価」「指導要録・通知表」「中国のカリキュラム」(『よくわかる教育課程 (やわらかアカデミズム・<わかる> シリーズ)』(田中耕治編))(ミネルヴァ書房)
Pages: 96-99, 202-203
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[Journal Article]2009
Author(s)
遠藤貴広(共著)
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Journal Title
「序」(福井大学教育地域科学部附属中学校研究会『授業のプロセスとデザイン 数学・理科・技術編 (学びを拓く《探究するコミュニティ》第3巻)』)(エクシート)
Pages: i-vii
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[Journal Article]2009
Author(s)
遠藤貴広(共著)
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Journal Title
「探究する文化を育むもの」「カリキュラムの謎を読み解く」「探究の展開を支える知性」「学びを拓く哲学」(福井大学教育地域科学部附属中学校研究会『授業のプロセスとデザイン 国語・音楽・美術・英語編 (学びを拓く《探究するコミュニティ》第2巻)』)(エクシート)
Pages: 3, 72-76, 141, 190-192