2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20830101
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Research Institution | Meisei University |
Principal Investigator |
梶谷 真也 Meisei University, 経済学部, 講師 (60510807)
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Keywords | 経済政策 / 健康 / 社会保障 / 労働市場 / 実証分析 |
Research Abstract |
本研究では,就業形態が高齢期の健康に与える影響を,(1)職種など就業行動の違いが将来の健康に与える長期的な影響と,(2)就業形態の違いが現在の健康に与える短期的な影響とに分けて,それぞれの影響を計量的に明らかにすることを目的とする.平成21年度は「就労期(壮年期)の就業行動が高齢期の健康状態に与える影響」に注目しながら,「高齢期の就業行動が高齢期の健康状態に与える影響」の分析を行った. 具体的には,高齢者の現在の就業状態に加えて,高齢者の過去の仕事内容が高齢期の健康度にどのような影響を与えるのかを「全国高齢者パネル調査:1990年・1993年」の個票データを用いて計量的に分析した. 分析の結果,1)長年従事した職種の違いによって現在の健康度に違いが見られることを確認した.そして,過去の職種の違いが健康に与える長期的な影響を考慮しても,2)高齢期の就業が彼らの健康度を高めることを統計的有意に確認した.これらの結果は,高齢期の就業によって彼らの健康を維持できる可能性を示している.本分析は,国際査読学術誌に投稿中である.
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Research Products
(2 results)