2008 Fiscal Year Annual Research Report
サブテラヘルツ波を用いたポジトロニウム超微細構造定数の精密測定
Project/Area Number |
20840010
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
末原 大幹 The University of Tokyo, 素粒子物理国際研究センター, 特任研究員 (20508387)
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Keywords | 素粒子実験 / 放射線、X線、粒子線 / ファブリー・ペロー共振器 / ジャイロトロン / ミリ波 / ポジトロニウム / 超微細構造 |
Research Abstract |
本年度の計画は、ポジトロニウム超微細構造の直接測定に必要な共振器の開発が中心となっていた。共振器のミラーについては、金属の凹面鏡と金属メッシュの蒸着鏡の両方を数種類ずつ製作し、ジャイロトロンからの電磁波を用いて性能評価を行った。性能評価のためには共振器長をコントロールし共鳴ピークの幅を測定する必要があり、ピエゾステージを用いたコントロールシステムを間発し、共鳴ピークの測定に成功した。 超微細構造順位間の直接遷移の測定のためには、共振器のQ値およびカップリングの強さが重要となる。このうちQ値については、理想的な値には届いていないものの最低限必要な値を上回る測定結果が得られた。また、カップリングについては所定の性能がまだ得られていないが、共振器からの反射を測定することによりカップリングを求める手法がほぼ確立し、共振器パラメータとカップリングの関係についても知見が得られている。これらにより、平成21年度前半に必要な共振器の本製作を行い、超微細構造の順位間遷移の直接観測を行える見通しが立ったと言える。 また、ジャイロトロンについては直接遷移の測定に十分なパワーおよび周波数が得られた。周波数の保変調については、正確な超微細構造の測定を行うためにはジャイロトロンの改良が必要となるが、これは平成21年度に取り組む予定となっている。 直接遷移の本測定のための線源およびγ線検出器のセットアップについても検討をはじめており、平成21年度にポジトロニウム超微細構造の直接測定を行うための準備が進んでいる。
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Research Products
(4 results)