2008 Fiscal Year Annual Research Report
シューベルトカリキュラスへの代数的位相幾何学からのアプローチ
Project/Area Number |
20840041
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Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
鍛冶 静雄 Fukuoka University, 理学部, 助教 (00509656)
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Keywords | 幾何学 / トポロジー / コホモロジー / 旗多様体 / グラスマン多様体 / 等質空間 |
Research Abstract |
旗多様体、もしくは射影的等質多様体と呼ばれる空間のクラスは、数学及び物理学における広範な領域に自然に出現し、その構造の多様性と具体的な計算が可能である事から、幾何学・代数学・表現論・組み合わせ論といった様々な視点から、詳しく研究されてきている。 旗多様体に関する一般論により、そのコホモロジー環(チャウ環と同型である)はシューベルト多様体と呼ばれる部分多様体族を基底とする表示を持つ事が知られている。この表示における環構造は、数え上げの幾何・表現論的な解釈を持ち、また、リー群及びそのワイル群の組み合わせ論的な情報を豊かに反映している。古典型リー群の等質空間となる旗多様体については、その環構造はある意味で具体的に与えられているが、例外型の場合はこれまでその複雑さ故にこれまでほとんど研究がなされていなかった。 本研究では、特に例外型リー群の放物的部分群による等質空間となっている旗多様体のコホモロジー環を、主に代数的位相幾何学の手法を用いて個別に具体的に計算している。 今年度は、高松高専の中川征樹氏との共同研究で、例外型リー群の(コ)ミニュスキュールと呼ばれる重要な場合を全て含む、いくつかの極大放物的部分群による等質多様体について、そのコホモロジー環のシューベルト多様体を用いた表示を与えた。 実際の計算のためには数式処理ソフトを用いたが、今後例外型のシューベルト多項式の定式化など、理論的な考察への足がかりとなるデータが多く得られた。
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Research Products
(4 results)