2009 Fiscal Year Annual Research Report
水中原子移動ラジカル重合による糖鎖高分子合成を用いる微粒子表面の高密度糖鎖被覆
Project/Area Number |
20850005
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
桑折 道済 Chiba University, 大学院・工学研究科, 助教 (80512376)
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Keywords | 糖鎖高分子 / 原子移動ラジカル重合 / 高分子微粒子 / 表面修飾 / リビング重合 |
Research Abstract |
糖鎖機能をより積極的に解明・利用していくにあたっては、界面への高密度な糖鎖高分子の集積化が求められる。高分子微粒子は取り扱いが容易で、大きな表面積(=界面)を有するにも関らず、その表面上への糖鎖高分子の集積化はあまり検討されてこなかった。本研究では、高分子微粒子表面上で、水中での原子移動ラジカル重合法(水中ATRP法)により糖鎖高分子を調製する「糖鎖高分子被覆微粒子」の簡便な調製法の開発を目的とし実験を行った。 H21年度研究においては、まず、前年度までに確立した水中ATRP法に適応可能なスルホンアミド基含有のスチレン型糖鎖モノマーの大量合成をおこなった。合成した糖鎖モノマーを用いて、各種重合法により調製した高分子微粒子表面に糖鎖高分子層を形成した。ソープフリー乳化重合により調製した粒子を利用することで、効率よく糖鎖高分子被覆、ならびに精製が行えることがわかった。作製した微粒子の解析、DLS、NMR、IR、SEMにより測定を行った結果、微粒子表面に30~40nm程度の糖鎖高分子の膜が形成されていることが示された。 レクチンを用いた凝集能の評価を検討したところ、ラクトース、グルコースを導入した粒子では、それぞれ対応するレクチンPNA、ConAを添加した際に凝集が確認された。一方、対応しないレクチンを添加した際は凝集が観測されなかったことから、作製した糖鎖高分子被覆微粒子は特異的凝集能を示すことが明らかとなった。
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Research Products
(13 results)