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2008 Fiscal Year Annual Research Report

新規構造をもつフラーレン液晶と、その電荷移動錯体の合成

Research Project

Project/Area Number 20850025
Research InstitutionOsaka University

Principal Investigator

伊熊 直彦  Osaka University, 大学院・工学研究科, 助教 (70505990)

Keywords自己組織化 / 電気・電子デバイス / フラーレン / 液晶
Research Abstract

フラーレンは、球状のπ共役分子であり、大きな電子受容性を有している。近年、フラーレンの有機半導体・太陽電池・電荷移動錯体性磁性体への応用が研究されているが、それらの多くは低分子結晶性化合物であるので、素子作成が気相蒸着法に限られる上、分子配向がランダムなドメインをもつ多結晶になるので特性の向上は困難である。そこで、フラーレン誘導体に液晶性を持たせることが出来れば、高分子有機半導体のように塗布法による簡便な素子作成が可能になる上、外部電場により分子配向を制御でき特性の向上を期待できる。
既存のフラーレン液晶は液晶コアとフラーレンが離れているデンドリマー型分子が多く、外部電場による分子配向制御が困難である。本研究では外場応答性を向上させるため、フラーレンのヒドロアリール化反応とDiels-Alder反応によりフラーレンを液晶コアに隣接させた分子構造を設計した。適切な分子骨格を得るため、多付加反応を抑制し、選択的に一付加体を得る方法を探索した。
前者の反応において、当初はFriede1-Craft反応を試みたものの、液晶性物質を得るのに有用なアルデヒド、フェノール置換基の導入ができなかった。一方、ロジウム触媒によるヒドロアリール化反応を試みたところ、4-ホルミルフェニル、4-ヒドロキシフェニル基が一付加した生成物を選択的に得ることに成功した。次いで、液晶を得るためのイミノ化とエステル化反応の条件検討を試みた。
後者のDiels-Alder反応において、C_<60>では多付加体が生成することが知られているが、フラーレンにメチレン架橋基を導入したフレロイドを反応に用いた場合では選択的に一付加体を得られることが判明した。この研究成果は論文投稿を準備中である。

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Published: 2010-06-11   Modified: 2016-04-21  

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