2008 Fiscal Year Annual Research Report
スパッタ法による複合機能応答する誘電性-磁性薄膜の作製
Project/Area Number |
20860012
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
横井 敦史 Tohoku University, 学際科学国際高等研究センター, 教育研究支援者 (60513760)
|
Keywords | 誘電性 / 磁性 / 複合機能性薄膜 / スパッタ法 / ナノコンポジット / ナノグラニュラー構造 / TiO2 / 磁性金属元素 |
Research Abstract |
現在、国内及び国外において次世代デバイスを考慮して研究・開発が進められている。しかしながら、多くの誘電性薄膜、光学薄膜及び磁性薄膜等は、一つの特性に特化した単機能特性薄膜である。例えば、強誘電性薄膜は多くの優れた特性を有する薄膜材料が報告されているが、FeRAM等のメモリといった応用範囲が限られているのが現状である。単機能特性に優れた薄膜材料の開発は重要ではあるが、次世代薄膜では、今後更なる多種多様化する次世代電子技術に対応するため、複合機能応答すなわち、一つの材料で複数の機能を発現する薄膜材料の開発が要求される。本研究では、複合機能応答に応用される機能性薄膜の一つである誘電性と磁性を兼ね備えた機能性薄膜に着目し、スパッタリング法により複合機能薄膜の作製、各種物性評価及び構造解析の三項目のリンクにより、複合機能性薄膜の開発プロセスの体系化を行っている。単元におけるスパッタ条件を検討した後、多元スパッタリング装置においてTiO_2-Co及びNi薄膜の作製、またRFマグネトロンスパッタリング装置においてTiO_2-Fe薄膜の作製及び諸特性の評価を行った。各種物性評価より、誘電損失と磁化の値について、相対的な傾向が確認され、相関性があることが認められた。また、これらの変化は電気抵抗値と関係があることが確認され、電気抵抗の観点から、誘電性-磁性の双方を有する複合機能性薄膜の材料開発の知見が得られている。
|
Research Products
(2 results)