2009 Fiscal Year Annual Research Report
誘電泳動による細胞パターニング法を用いたチップ上での動物モデルの作製
Project/Area Number |
20860017
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
伊野 浩介 Tohoku University, 大学院・環境科学研究科, 助教 (00509739)
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Keywords | negative dielectrophoresis / manipulation of microparticles / array patterns of microparticles / multilayered electrodes |
Research Abstract |
本研究では、誘電泳動という物理化学現象を利用した細胞パターニング法の開発を行った。そのために、微細加工技術を用いた電極デバイスの作製を行った。前年までは、電極のデザインと電場シミュレーションを行い、電極の形状を決定した。また、細胞モデルであるポリスチレン微粒子のパターニングを行い、ポリスチレン微粒子のドットアレイパターニングに成功した。そこで本年度は、細胞のパターニングに行い、チップ上の組織モデルの作製を目指した。 まず、始めに細胞パターニングに向けたに実験条件の最適化を行った。電圧や培地などの条件を最適化する事で、高解像度に細胞をアレイ状にパターニングさせる事に成功した。本手法は、一括に広範囲の細胞パターニングが可能であるため、組織工学への応用に期待できる。またゲルに包埋して培養する事も可能であり、薬剤スクリーニングに向けた細胞チップへの展開が可能である。 この他に、酵母のパターニングにも成功した。したがって、細胞機能解析やスクリーニングが期待できる。また、細胞パターニングに向けた様々な電極の形状の提案に成功した。 本手法は、細胞標識や基板修飾が不必要である点が優れている。電気シグナルによる制御で細胞パターニングが可能なため、流路やウェルを組み込む事でアッセイや培養の自動化が期待できる。これらの成果は、学術論文、国際学会等で発表した。 このように本研究では、誘電泳動による細胞パターニング法の開発に成功した。
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Research Products
(3 results)