2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20860038
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Research Institution | Japan Advanced Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
高垣 敦 Japan Advanced Institute of Science and Technology, マテリアルサイエンス研究科, 助教 (30456157)
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Keywords | 固体酸触媒 / バイオマス変換 / 脱水反応 / 無水糖 / イオン交換樹脂 / ハイドロタルサイト / ヒドロキシメチルフルフラール |
Research Abstract |
本研究課題の目的は、バイオマスの中でも糖類基本単位であるグルコースを原料とし、脱水反応により付加価値の高い化合物を高選択的に合成できる固体触媒を開発することである。固体酸塩基触媒を用いてグルコースの脱水反応を行い、無水糖あるいは5-ヒドロキシメチルフルフラールを高選択的に合成するための知見を得ることを目的とした。前年度において、イオン交換樹脂Amberlyst-15がグルコースから無水糖(レボグルコサン)を選択的に合成できることを見出した。また、このイオン交換樹脂を用いると、種々の化成品の中間体として重要な5-ヒドロキシメチルフルフラールをフルクトースから容易に得られた。また、固体塩基触媒としてアニオン性粘土鉱物ハイドロタルサイト(HT)を用いると、グルコースからフルクトースへの異性化反応が効率よく進行した。これらの知見より、HT(固体塩基)とAmberlyst-15(固体酸)を同時に加え、グルコースを反応させたところ、ワンポットにて5-ヒドロキシメチルフルフラールが温和な反応条件下で高選択的に得られることがわかった。また、ハイドロタルサイトの有無、反応温度を制御することで、グルコースからの選択的な脱水反応(無水糖合成、5-ヒドロキシメチルフルフラール合成)が可能であった。さらに、ワンポット反応では、グルコースのみならず、キシロース、スクロース、セロビオースからもフルフラール類を効率よく合成できた。
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