2008 Fiscal Year Annual Research Report
nucleoredoxin(NRX)とその類似分子の機能解析
Project/Area Number |
20870026
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
船戸 洋佑 Osaka University, たんぱく質研究所, 助教 (60505775)
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Keywords | nucleoredoxin(NRX) / ノックアウトマウス / 骨芽細胞 |
Research Abstract |
これまでの研究によりnucleoredoxin(NRX)遺伝子ノックアウトマウスは周産期致死であり、(1)頭部の短縮、(2)心臓形成異常が明らかとなっている。これら2点についてさらなる解析を行った結果、(1)については前頭骨由来骨芽細胞において分化の進み具合が野生型のそれと比較して顕著に上昇していた。このことはNRX遺伝子ノックアウトマウスにおいて本来より短い頭部の形態となった原因が、骨芽細胞の分化充進に伴い骨化が過剰に促進されたことに由来していることを示唆している。一方、(2)の心臓形成異常については神経堤細胞など、心臓形成に関与する各種マーカー遺伝子の発現を解析したものの、NRX遺伝子ノックアウトマウスにおいて野生型と比較して顕著な差異は見受けられなかった。 また、酵母two-hybrid法を用いてNRXの新規結合蛋白質の同定を試みたところ、複数種の陽性クローンが得られた。各々について遺伝子をクローニングし、培養細胞に発現させて免疫沈降法によって結合を確認したところ、全ての因子についてNRXとの確かな結合が見受けられた。これらの因子の中でも、特にある細胞質型チロシンフォスファターゼが最もよくNRXと結合していた。
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Research Products
(2 results)