2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20870029
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Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
武田 征士 Nara Institute of Science and Technology, バイオサイエンス研究科, 特任助教 (90508053)
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Keywords | シロイヌナズナ / 胚発生 / 器官境界部 / イメージング / 蛍光タンパク質 / 細胞動態 |
Research Abstract |
植物の細胞分化と器官形成の仕組みを明らかにするため、シロイヌナズナを用いて以下の研究を行った。 (a)子葉原基と境界部細胞の振舞いの詳細な観察 胚で生きた細胞の形を観察するため、細胞膜に局在するLTI6bタンパク質と、GFPやCFPなどの蛍光タンパク質との融合タンパク質を、胚で高発現するRPS5A遺伝子のプロモーターで発現させる系を確立し、形質転換体を作製・選抜した。また、植物体から胚を取り出し、蛍光色素FM4-64と共焦点レーザー顕微鏡での観察により、胚の立体構築像を複数取得し、細胞の形を定量化する準備を進めた。 (b)蛍光分子マーカーを用いた境界部の細胞動態の観察 胚細胞内の細胞骨格を可視化するため、チューブリンとアクチンのそれぞれを、蛍光タンパク質と融合させ、それらをRPS5Aプロモーターで発現する形質転換体を作成した。また、分子スイッチとして知られる10のROP GTPaseと蛍光タンパク質の融合遺伝子を、それぞれ自身のプロモーターで発現する形質転換体を取得し、解析を始めた。 (c)CUC遺伝子を用いた細胞動態と器官形成の関係の解明 Cre-Lox系でCUC遺伝子をモザイク状に発現させるため、RPS5AプロモーターとGAL4を持つドライバーベクターと、UAS-CUCを持つエフェクターベクターをそれぞれ形質転換し、選抜を行った。また、GAL4-UASの系を用いて、胚の異なる場所でCUCを異所的に発現させる植物の作成を始めた。
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