2008 Fiscal Year Annual Research Report
ペプチドアレイを用いた微小管モーターの活性制御についての構造解析
Project/Area Number |
20870033
|
Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
林 郁子 Yokohama City University, 国際総合科学研究科, 准教授 (80464527)
|
Keywords | 微小管 / 細胞骨格 / x線結晶構造解析 / ペプチドアレイ |
Research Abstract |
Kinesin-3ファミリータンパク質は微小管モーターのひとつである。微小管モータータンパク質は微小管が関わる細胞極性や分子の輸送に重要な役割を担う。中でもKIFICはマクロファージにおいて微小管の伸長端に集積し、細胞接着班様の構造体を制御することで細胞移動を制御すると考えられている。KIFICは分子内にFHAドメインを含む。このドメインの分子内相互作用によって微小管結合能を制御するといわれていが、その立体構造基盤は明らかにされていない。本研究ではペプチドアレイを用いてKIFICのFHAドメイン結合領域を決定するとともに、結晶構造解析によって立体構造基盤を、さらに表面プラズモン共鳴(BIACORE)・蛍光共鳴エネルギー移動(FRET)などを利用して分子活性化の制御機構を明らかにすることを目指す。 平成20年度は、まずFHAドメイン近傍のペプチドアレイを作成しFHAドメインとの相互作用解析を行った。現在、ペプチドアレイを用いたウエスタンブロッティングの条件検討を行っている。またFHAドメインの大量発現系は構築済みで結晶化を行っているが、その単体の立体構造はアメリカの構造ゲノムプロジェクトによって解かれたため、それを用いてモデルを構築中である。FHAドメインの近傍領域を含む組換蛋白質も作成し、それらの結晶化を行うとともに、多量体化(自己阻害型の単量体か活性型の2量体)の解析をゲル濾過法にて行った。
|