2009 Fiscal Year Annual Research Report
テレフタル酸合成を目的としたバイオ法による芳香族カルボン酸合成能効率化因子の探索
Project/Area Number |
20880001
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
園木 和典 Hirosaki University, 農学生命科学部, 准教授 (20502264)
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Keywords | 応用微生物 / バイオマス |
Research Abstract |
本研究では、芳香族カルボン酸のバイオ合成に焦点をあて、1.芳香族カルボン酸合成基本微生物の育種と、2.2,5-ジヒドロキシテレフタル酸(DHTPA)分解菌スクリーニングの二つの課題についてH20年度に引き続き、検討を実施した。 1.前年度までに作出した桂皮酸(CA)、p-ヒドロキシ安息香酸(HBA)の合成関連遺伝子を導入したPseudomonas putida形質転換体に対し、CAまたHBAの分解に関わる遺伝子の破壊を検討したが、相同組換え能を活用した特異的な遺伝子破壊は困難であった。そこで細胞分裂阻害剤を使用した特異的な遺伝子破壊が起こった変異株のみを選抜する方法を確立し、遺伝子破壊株の作出に成功した。P.putidaは芳香族カルボン酸耐性や溶媒耐性が高く工業原料生産の宿主として期待されているが、特異的な遺伝子組み換え株の選抜が困難であった。本成果により、P.putidaの活用をさらに推し進めることが期待できる。 2.北日本を中心として土壌、湖沼水を採取し、DHTPA分解菌探索を進めた結果、多くの土壌サンプルにおいてDHTPA分解能が確認された。そこで、DHTPAを単一炭素源とした寒天培地上で純化を行い、コロニーを形成した単一微生物についてそれぞれDHTPA分解能を評価したが、単一微生物によるDHTPA分解は確認できなかった。現在、単離段階の培養条件をさらに見直し、検討を進めている。
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