2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20880004
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
小島 創一 Tohoku University, 大学院・農学研究科, 助教 (30462683)
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Keywords | 尿素 / 植物栄養 / 物質輸送 / トランスポーター / 膜タンパク質 / 活性制御 / タンパク質間相互作用 / スプリットユビキチン |
Research Abstract |
シロイヌナズナ尿素輸送担体(AtDUR3)の部位特異的変異が酵母DUR3欠損変異株(dur3)の生育に及ぼす影響を調査した。部位特異的変異は、Y566とS568について、脱リン酸化をミミックするA(アラニン)とリン酸化をミミックするD(アスパラギン酸)について検討した。 Y556Dは、野生型AtDUR3に比べて生育が良くなり、S568Dでは、生育が悪くなった。リン酸化部位アミノ酸を両方ともAspに置換させたY566D S568Dでは、若干生育が良くなっているように観察された。また、リン酸化部位アミノ酸をALAに置換された変異AtDUR3であるY566A、S568A、Y566A S568Aでは、野生型AtDUR3に比べて、あまり生育差が見られなかった。このように、AtDUR3のリン酸化部位アミノ酸をASPに置換させた酵母では、野生型AtDUR3の酵母に比べて、生育差が生じ、ALAに置換させた酵母では、あまり生育差が生じないことが確認された。このことから、AtDUR3にリン酸化を模倣するような部位特異的変異を起こすことで、AtDUR3がリン酸化による翻訳後制御を受け、その輸送能が変化したという可能性が示唆された。 pSPORT-P上に構築されたライブラリーをAatIIとClaIとNaeIとNheIとPvuIで消化し、pDONR221に変換したライブラリーを獲得した。スプリットユビキチンに用いるベクター系について、Gateway反応を利用した変換系を適用できるように改変し、スプリットユビキチンを利用したスクリーニングの準備が完了した。 イネのDUR3遺伝子のcDNAとプロモーター領域のクローニングに取り組んだが、機能検証には至らなかった。
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