2008 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝子工学技術が導く未来水素社会を創る水素高度生産菌株の作製
Project/Area Number |
20880022
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
前田 憲成 Kyushu Institute of Technology, 大学院・生命体工学研究科, 助教 (00470592)
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Keywords | 水素 / バイオテクノロジー / 微生物 / 生体機能利用 / 遺伝子工学 |
Research Abstract |
本研究は、遺伝子工学技術(多重変異株作製技術、DNAマイクロアレイ技術や遺伝子改変技術など)を駆使して、大腸菌の水素生成経路および水素生産能を活性化させることによって、水素ガスを高度生産化できる菌株を構築することを研究目的とする。平成20年度のはじめは、ガスクロマトグラフなど、本研究の遂行に必要な機器類のセットアップを行った。それ以降の研究成果は次の通りである。 1.遺伝子改変技術により大腸菌の水素生成酵素の触媒機能を向上化(HycEを標的として)させたところ、野生型のHycEよりも30倍の水素生産性を示す変異HycEの作製に成功した。 2.遺伝子改変技術により大腸菌の水素生成酵素の遺伝子発現を活性化するタンパク質であるFhlAの機能向上化を狙い、野生型FhlAよりも約2倍の能力を持つ変異型FhlAの作製に成功した。 3.水素ガスが高度生産する条件(変異型HycEや変異型FhlAなど)と通常の条件(野生型HycEや野生型FhlA)の5つのケースでDNAマイクロアレイを実施して、共通に発現が誘導されている遺伝子、または発現が抑制されている遺伝子を追求した。これらの共通遺伝子は、水素ガスの高度生産化に有用である可能性があり、現在さらに調査中である。
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Research Products
(7 results)