2009 Fiscal Year Annual Research Report
接着性根管充填用シーラーに適した根管治療システムの開発
Project/Area Number |
20890063
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
石村 瞳 Tokyo Medical and Dental University, 歯学部附属病院, 医員 (20451916)
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Keywords | コロナルリーケージ / レジン系シーラー / 歯根破折 |
Research Abstract |
まず前年度行った実験の結果解析を行った..06テーパーに形成された根管に対し,.06テーパーの根管充填材料を用いることでコロナルリーケージは減少すると仮定したが,通常用いる.02テーパーの根管充填材料にて根管充填を行った群との間には有意差は認めなかった.また,.10テーパーに根管形成後.02テーパーの根管充填材料にてシングルポイント充填を行った群では他群と比較して有意に低い根管封鎖性を示した.これは,根管充填時に根管内を占めるシーラー量が影響すると考え,各被験歯に占めるシーラー量について画像解析を行った.結果,根管内を占めるシーラー量が増えると,根管封鎖性は低下するととが分かった,また,シーラーの象牙質接着性と根管内シーラー量では,根管内シーラー量の方が根管封鎖性により強く影響することが分かった. 次に,各被験歯に対して破折抵抗試験を行った.根管形成のテーパーが大きいほど破折抵抗は悪くなると仮定して実験を行ったが,本実験条件における根管形成のテーパーや根管充填方法の違いは破折抵抗に影響を及ぼさないことが分かった. 以上より,根管封鎖および破折抵抗の両側面から検討した最も臨床に適した根管形成方法および根管充填方法としては,レジン系シーラーを用いて,根管内シーラー占有量をできる限り少なくするような方法で根管充填することが必要であると結論した. しかしながら,レジン系シーラーは除去が困難であるという問題点も指摘されている.臨床応用に際しては,症例によって使用するシーラーや根管充填方法を使い分けることも重要であると考えている.
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