2008 Fiscal Year Annual Research Report
Th17、Tregとサイトカインによる口腔粘膜疾患の制御機構
Project/Area Number |
20890159
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
吉賀 大午 Kyushu University, 大学病院, 医員 (10507784)
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Keywords | 口腔粘膜疾患 / Th17 / Treg / 免疫 / サイトカイン / 口腔癌 / I1-23 / IL-17 |
Research Abstract |
扁平苔癬、口腔白板症、紅板症、口腔癌の組織標本を用いて、Th17,Tregの発現を健常な粘膜をcontrolとして検索した。まず、Th17関連サイトカインIL-23の発現、IL-23Rの発現について免疫染色にて発現および発現部位を検索した。まず、前癌病変である口腔白板症およびそれらが癌化した症例についてであるが、癌化した症例では、癌の部分部分でIL-23の染色が確認できた。また、白板症症例では異形性が強くなるに従ってIL-23の発現は明らかに増加していた。また症例を重ね、それらの統計を取ったがIL-23の発現依存的に異形性が増加していた。また、リンパ球浸潤症例、非浸潤症例では明らかに浸潤部位に沿ったIL-23の発現が認められた。これらの現象よりIL-23の前癌病変の癌化へのメカニズムへの関与が示唆された。また、TH17細胞の浸潤についての検討であるが、IL-17抗体による免疫染色の結果、扁平苔癬ではIL-17の染色は検出できなかった。しかし、シェーグレン症候群の生検した唾液腺染色において、IL-23,IL-17が検出できた。シェーグレン症候群においてTh17細胞の関与が示唆された。シェーグレン症候群の病態の進展別の検索を行い統計学的な処理をした結果、病態の進展に伴いIL-17の発現が増加していた。また同様な発現様式をIL-23でも観察できた。また、Tregの検索では、CD4/CD25/FOXP3(+)な細胞が口腔癌周囲で多く観察された。前癌病変の白板症ではリンパ球の浸潤に伴って、発現亢進が認められた。
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Research Products
(1 results)