2009 Fiscal Year Annual Research Report
間欠的足底圧刺激に対する反応性筋収縮による廃用性筋力低下予防装置の開発と臨床応用
Project/Area Number |
20890268
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Research Institution | Hyogo University of Health Sciences |
Principal Investigator |
高橋 哲也 Hyogo University of Health Sciences, 医療福祉学部, 教授 (00461179)
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Keywords | リハビリテーション / 看護学 / 臨床 / 医療・福祉 / 足底刺激 / 反応性筋収縮 / 廃用性筋力低下 / 予防 |
Research Abstract |
【背景/目的】足底においた塩化ポリビニール製の楕円形のボールを間欠的に膨らませる装置を使ったベッド上での筋力トレーニング装置を開発した。この装置を使用した時の下肢伸展運動の筋活動を検討した。【方法】対象は健常成人10例。ベッド上30度ギャッジアップ位と70度ギャッジアップ位とし、塩化ポリビニール製の楕円形のボールを足底に位置した。足底に置いた塩化ポリビニール製ボールが小型エアコンプレサーによって膨らんで、足底部を押し上げる圧を感じたら下肢を伸展するように被検者に求めた。ボールの内圧が15kPsに到達したら空気を抜き、膨張と脱気を繰り返した。これを間欠的足底圧刺激運動と定義した。間欠的足底圧刺激運動時の内側広筋、大腿二頭筋、腓腹筋の筋活動と膝屈曲45度からの立ち上がり、つま先立ち、椅子からの立ち上がり時の筋活動と比較した。さらに、歩行時の筋電図も解析し、1歩行周期分の片側の筋活動を計測し、間欠的足底圧刺激運動時の筋活動と比較した。【結果】ベッド上30度ギャッジアップ位と70度ギャッジアップ位の間欠的足底圧刺激運動時の内側広筋の筋活動(二乗平均、RMS)は膝屈曲45度からの立ち上がりとつま先立ちの筋活動と近似していた。また、大腿二頭筋はすべての条件で筋活動が近似していた。さらに腓腹筋内側頭の筋活動は膝屈曲45度からの立ち上がりや椅子からの立ち上がり以上の筋活動が認められた。また、心拍数と血圧は各運動時に異常な変化を認めなかった。間欠的足底圧刺激運動片側1回分の各筋の筋活動は、1歩行周期分の各筋の筋活動よりも高値を示したが、1日の運動量の目標とされる1万歩(片側5000歩)と同等の筋活動を得るためには600回(被検者10名の最小値)以上のベッド上での下肢伸展運動が必要と算出された。【まとめ】間欠的足底圧刺激運動時の筋活動は日常生活活動と近似もしくはそれ以上であった。間欠的足底圧刺激運動は臥床が必要な患者の下肢機能の維持のためのトレーニングとして使用できる可能性があることが判明した。
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Research Products
(3 results)