2008 Fiscal Year Annual Research Report
MRIにおける頚部リンパ節転移の確率表記診断システムの構築
Project/Area Number |
20890275
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Research Institution | Fukuoka Dental College |
Principal Investigator |
福成 史子 Fukuoka Dental College, 歯学部, 医員 (30510234)
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Keywords | 歯学 / 癌 |
Research Abstract |
口腔扁平上皮癌患者の頸部転移リンパ節のMR画像所見を明らかにすることを目的に、MR像と病理組織像を比較した。 口腔扁平上皮癌患者で術前にMR検査を行い頸部郭清を施行した症例のうち、病理組織診断を得られたリンパ節を対象とした。T2強調画像、STIR画像、MRI拡散強調背景脂肪抑制(DWIBS)画像におけるリンパ節の内部性状の視覚評価を行い、病理組織学的所見と比較した。 T2強調画像において、壊死巣の典型像とされる著名な高信号のみならず等信号も転移リンパ節に特異的な所見であり、転移巣の嚢胞または角化を示唆するものであった。また、等信号を呈した角化は小さいため、転移巣の微細な変化をとらえる所見のひとつとなると思われた。しかし、転移巣の腫瘍細胞、線維組織はリンパ組織と同様、中等度信号を示し判別困難であった。 非転移リンパ節の門部の脂肪はT2強調画像にて高信号を呈し、小さな嚢胞と類似の所見を呈した。一方、STIR画像は両者の違いを表現したことから、T2強調画像に併せてSTIR画像を用いることで両者を鑑別できるだろうことを確認した。 DWIBS画像においては、腫瘍細胞のみならず嚢胞、角化、線維組織もリンパ組織と同様の信号強度を示し、判別困難であった。従来の拡散強調画像によるADC値の計測では、転移と非転移の鑑別が可能とされていたが、DWIBSにおける視覚評価では鑑別が困難であることが明らかになった。
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Research Products
(1 results)