2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20890277
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Research Institution | Kiryu University |
Principal Investigator |
石田 順子 Kiryu University, 医療保健学部・看護学科, 准教授 (10455008)
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Keywords | 支援満足度 / がん患者 / 家族支援 / レジリエンス / 尺度開発 |
Research Abstract |
化学療法を受けているがん患者の家族が、不安を感じながら日常において療養生活を行っている患者に対して支援をすることに不安や苦痛を感じることがあるが、その思いを前向きに変化させ楽に支援できるように尺度を開発する目的で研究を進めている。今年度は、「がん患者の家族サポート尺度」の原案を作成する予定で研究を行った。まず、関連する日本における先行文献を検索し、読み進めている。1998〜2008年までを医中誌Webにて、キーワード「がん患者」「家族」「看護」および「原著論文」で検索したところ対象となる文献が393文献あった。さらにキーワード「看護支援」で検索をかけたところ10文献になってしまったため、現在393の文献を収集しハンドサーチしている途中である。また、それと並行し、がん患者家族のサポート満足度を明らかにするために、半構成的面接をすすめている。現在、論文を読み進めているが、家族が患者に対する支援を前向きにとらえている文献にあたっていない。山崎の「死に至るまでの過程を生き抜く進行肺癌患者と家族の実態と看護支援に関する研究」では、患者は最後まで生き抜こうとするが、それを支える家族には苦悩が明らかになったことを示している。また、家族は、患者から癒しを求められ(赤石ら)、家族自身が混沌とした状態から抜け出せない状況でいる(森本ら)という家族支援に関し不安や苦痛を感じている文献が多い。また、がんの専門家のアドバイスによると、がん患者家族を対象とした介入研究は、海外でも10文献と少ない状況であるので、今後はレジリエンスに関する研究論文をリサーチしさらに海外文献にまで広げてがん患者の支援満足度尺度の概念構成の準備を進めていく予定である。インタビューにおいては、まだ逐語録を作成するまでに至っていないが、対象である患者が喜んでくれると前向きになれるようであり、検討しながら今後も続行してインタビューを続けていく予定である。
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