2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20890297
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Research Institution | National Institute of Occupational Safety and Health, Japan |
Principal Investigator |
久保 智英 National Institute of Occupational Safety and Health, Japan, 作業条件適応研究グループ, 研究員 (80464569)
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Keywords | 夜勤・交代勤務 / 疲労回復 / 睡眠 / バーンアウト / 余暇の過ごし方 / 看護師 / 健康生成論 |
Research Abstract |
これまでの交代勤務研究では、その多くが勤務による疲労と事故や疾病の関連性について言及してきた。しかし、その種の疲労がどのように回復していくのかに関する議論は十分になされてこなかった。 疲労の回復は勤務中の手休めや休憩時にも生じるが、疲労が回復する大きな機会は勤務と勤務の間の余暇にある。しかし、どのような余暇の過ごし方が疲労回復に効果的であるのか、とりわけ昼夜の逆転が頻繁に起こる交代制勤務者に焦点を当てた知見は数少ない。 本研究では、夜勤・交代制勤務に従事する看護師の余暇の過ごし方、とりわけ疲労の回復過程である睡眠のとり方に着目し、疲労回復との関係について検討した。 昨年度のアンケート調査より、1)夜勤・交代勤務に従事する看護師の余暇活動には、「積極的余暇」(友人と外出、旅行・遠出など)、「睡眠中心的余暇」(ごろ寝、昼寝・仮眠など)、「消極的余暇」(何もしないでボーっとする、家にいるなど)、「娯楽中心的余暇」(趣味・習い事、スポーツ・運動など)の4種類の活動が認められた事、2)疲労を持ち越さない者は休日の睡眠のとり方が規則正しい事、3)バーンアウトの程度が高い看護師は、休日の睡眠のとり方が遅寝遅起で、朝食をとる頻度が低く、何もしないなどの消極的な余暇の過ごし方をする傾向にある事が明らかにされた。 それらの結果をふまえ、本年度では32名の看護師を対象として腕時計タイプの活動量計を用いて、2週間連続して睡眠の客観的な評価を行った。くわえて、昨年度のアンケート調査で抽出された看護師の余暇活動と疲労感、職務満足感、生活満足感についても同時に調べた。現在、余暇の過ごし方、とりわけ睡眠のとり方と夜勤後の疲労回復の関連性を分析中である。
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Research Products
(2 results)