2008 Fiscal Year Annual Research Report
希土類系複合粒子のパノスコピック形態制御と排ガス浄化材料への応用
Project/Area Number |
20900119
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
小澤 正邦 Nagoya Institute of Technology, 工学研究科, 教授 (30252315)
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Keywords | 自動車排ガス / 触媒 / ランタン / セリア / 酸素貯蔵能 / 表面積 / ナノ粒子 / 複合粒子 |
Research Abstract |
希土類金属酸化物微粒子複合系のパノスコピック形態制御により、自動車排ガス処理等の排ガス処理のための物質、材料の創製をめざした研究を実施した。複雑な浄化反応を連鎖させる排ガス浄化触媒およびその担体材料は、それぞれ役割分担された複合化粒子群より構成されているため、その形態や元素分布形態が重要な因子となる。その材料制御は自動車排ガス処理分野におけるキー技術の一つであり、応用上で環境保全に直接寄与する技術であるとともに、ナノ粒子制御の学術、技術上展開でも重要な課題解決に役立つ。本研究では、希土類としてセリウム(Ce)およびランタン(La)を分散添加したナノ粒子アルミナについて、その高温安定化のための希土類の状態、分散制御を目的として、希土類元素がナノレベルで配置された複合材料の組織形成制御性の研究を行った。アルミナ担体/触媒成分系での形態制御の基礎である本研究では、高温領域でも安定な固相反応を利用したナノ複合形態担体を作製し、精密な形態制御をほどこして、その利用可能性の高い材料の開発した。La_2O_3/Al_2O_3系ではこの系におけるナノ粒子分散材料を創製し、ランタンによる比表面積保持効果と固相反応、ナノ粒子分散条件をはじめて明らかにした。また、セリア分散触媒材料における形態の効果について検討し、酸素貯蔵能と形態の関係を研究した。このように、耐熱性触媒の複合微粒子の設計と合成、熱処理に伴う希土類形態制御と構造変化の研究、新しい触媒材料開発に向けた研究を推進し、応用上からも有用な知見を得た。
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