2008 Fiscal Year Annual Research Report
パノスコピック形態制御された希土類系発光材料の高次設計と高効率蛍光体の開発
Project/Area Number |
20900140
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Research Institution | Tokyo University of Technology |
Principal Investigator |
山元 明 Tokyo University of Technology, 片柳研究所, 客員教授 (00247298)
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Keywords | 蛍光体 / 白色LED / 不純物相 / 窒化物 / 部分窒化 / 希土類 / 電子線照射 / 発光効率 |
Research Abstract |
1.白色LED用黄色蛍光体MSi_20_2N_2 : Eu^<2+>(M=Sr, Ba)の不純物相およびSr/Ba比のゆらぎ制御による発光効率向上.効率低下の一因は発光効率が非常に低いM_3Si_6O_2N_9 : Eu^<2+>の副生にあるが, KNO3などの硝酸塩をフラックスとして合成すると副生が抑制された.またカラーSEMによる観察などにより, M=(Sr, Ba)混晶粒子内に発光色のむらがあり, 構造の異なるM=SrとM=Baの組成がμm以下のサイズで不均一な混晶を作っていることが判明した. 2.自色LED用黄色蛍光体M_2SiO_4 : Eu^<2+>(M=Ca, Sr, Ba)の発光特性と結晶構造の関係. M元素の種類とEu濃度による構造(斜方晶系または単斜晶系)の変化を調べた.実用的に重要なM=Sr, Baの系で, 混晶の方が発光強度の温度依存性が良いことを見出し, Eu^<2+>の局所構造の充填密度と関連すると考えた. 3.新規酸窒化物の合成. 2個の組と1個のsiに結合する3配位のo原子がNで置換されやすいとの予想のもとに, sr_3Al_<10>sio_<20> : Eu^<2+>の部分窒化を試みた.N供給源であるSi_3N_4の一部が還元雰囲気でも酸化されることを考慮して配合原料比を検討し, 0の約1-5atom-%程度がNで置換されたことを中性子線回折で確認した、部分窒化により発光(青色)スペクトルには変化が無いが, 強度は最大7倍増加した.残留していたEu^<2+>の還元が進んだことも原因である. 4.電子線に射による蛍光体劣化の評価. 蛍光体の信頼性評価の手段として, 高密度電子線に射による蛍光強度の変化および発生イオンの分析を行った.窒化物を含め実用蛍光体を評価し, 結合距離の短い化合物では劣化が少ないこと, 吸着ガスの放出速度の経時変化に化合物による相違があり変化の少ないものは蛍光強度の変化も少ない傾向があることを見出した.
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Research Products
(12 results)