2020 Fiscal Year Annual Research Report
Transcription factor antagonism mediated by auxin is essential for stem cell maintenance in plants
Project/Area Number |
20F19381
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
河内 孝之 京都大学, 生命科学研究科, 教授 (40202056)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
FLORES SANDOVAL EDUARDO 京都大学, 生命科学研究科, 外国人特別研究員
|
Project Period (FY) |
2020-04-24 – 2022-03-31
|
Keywords | オーキシン / Marchantia polymorpha |
Outline of Annual Research Achievements |
植物ホルモン・オーキシンは幹細胞維持、細胞伸長、器官分化のモルフォゲンとして機能する。オーキシンの情報は転写活性化型A-ARF転写因子により機能発現する。受入研究室では、時空間的に適切なオーキシン応答には、転写抑制型B-ARFの拮抗性が極めて重要であることを示してきた。 これまでに苔類ゼニゴケがA/B両ARFを1分子種のみ(それぞれMpARF1, MpARF2)保持することに着目して、MpARF2のノックダウン株の解析から幹細胞におけるMpARF2の機能的重要性を見出していた。本研究において、MpARF1およびMpARF2の二重ノックダウン株の解析を行い、両者は互いに依存しない独自の機能を持つ可能性を示唆するデータが得られた。また両者の機能を改変した株を作出してRNA-seq解析を行ったところ、それを裏付けする遺伝子発現プロファイルが明らかとなった。以上より、A-ARFとB-ARFの拮抗性による制御と、それぞれによる単独の制御が、ゼニゴケの幹細胞の機能発現に働くことが示唆された。 コロナウイルス感染症の影響で途中帰国および期間短縮を余儀なくされたこともあり、以上の成果はまだ学会や論文としては発表していない。しかし、受入研究室滞在中に得た結果をもとにデータ解析を出国後に集中して行い、定期的にオンライン会議を行うことで、効率よく研究を推進し、期待以上の成果を出したと評価できる。Flores Sandoval氏はオーキシン・システムの進化に精通しており、本(Cold Spring Harbor Perspectives in Biology)の1章としてそれに関する総説を執筆した(Bowman et al. 2021)。受入研究室では同じ本の別の章として、コケ植物のオーキシン・システムに関する総説を執筆した(Suzuki et al. 2021)が、その際にも密に情報交換を行った。
|
Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
|