2021 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20F20003
|
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
下地 理則 九州大学, 人文科学研究院, 准教授 (80570621)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
CARLINO SALVATORE 九州大学, 人文科学研究科(研究院), 外国人特別研究員
|
Project Period (FY) |
2020-04-24 – 2022-03-31
|
Keywords | オンライン辞書 / 言語ドキュメンテーション / 沖縄語 / 琉球諸語 / 伊平屋方言 |
Outline of Annual Research Achievements |
日本各地で伝統的に話されている地域言語(方言)は、若年層へ継承されておらず、消滅する危機にあるとされている。その代表的な例は、琉球列島で話されている琉球諸語である。研究と復興のために、これらの言語を記録するには、文法書、談話資料、辞書という、いわゆる3点セットが必要である。近年は琉球と九州を中心に、談話付きの文法書の作成が進んできた。辞書に関しては、大型のものが多く存在するが、まだ辞書が存在しない方言はまだ多く残っている。沖縄県伊平屋村の方言はその一例である。 本研究で伊平屋方言の辞書をオンライン辞書という形式で構築する。本研究では、沖縄県伊平屋村で話されている伊平屋方言のオンライン辞書を構築し、公開することを目的とした。このオンライン辞書はまず伊平屋方言単独の辞書として公開され、そして後に日本各地の方言の通方言辞書に発展していく予定である。伊平屋方言の電子辞書を構築し、公開した。この辞書を、「日琉諸語オンライン辞書」(Online Dictionary of the Japonic Languages - ODJL)と命名した。さらに、通方言辞書への拡大を開始した。現在、伊平屋方言のほか、福岡県柳川方言のデータも収録されており、近いうちにあと4地点のデータを追加する予定である。 ODJLは、既存のオンライン方言辞書になかった機能があり、例えば検索結果をダウンロードして、オフラインでも調べられることができる。また、見出し語に例文があり、その例文にグロス(文法情報)が付与されている。ODJLの公開で、本研究の目的は達成できた。ODJLは今後も拡大予定で、日本各地の方言の記述、記録、復興のために重要な役割を果たしていくといえる。
|
Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Remarks |
本研究で構築した辞書はオンライン公開された。
|
Research Products
(3 results)