2020 Fiscal Year Annual Research Report
Emergency Communication Networks using Multi-drone
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20F20080
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Research Institution | Muroran Institute of Technology |
Principal Investigator |
董 冕雄 室蘭工業大学, 大学院工学研究科, 副学長・教授 (20728274)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
XU JIANWEN 室蘭工業大学, 大学院工学研究科, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2020-04-24 – 2022-03-31
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Keywords | マルチドローン / 緊急通信ネットワーク |
Outline of Annual Research Achievements |
令和2年度は当初研究計画通り、マルチドローンを用いた研究通信ネットワークの構築における「ドローン間の協調」の研究課題を中心に取り組み、具体的には次の3つのタスクを実行した。(1)ドローン間通信プロトコルの設計、(2)LOS(Line-Of-Sight)の電波伝搬モデルでチャンネル情報を検出し、干渉やマルチパス伝送を避けるアルゴリズムの提案、(3)ドローンを遠隔操作・モニタリングするためのコントロールソフトウェアを開発した。 主な研究成果は以下の通り挙げられる。一つは、災害支援におけるマルチドローンベースのモバイルエッジコンピューティングの研究を行った。緊急通信ネットワークを構築するため、ドローンはエッジノードのキャリヤとして使用し、低消費電力で広域通信ができるLoRaWAN(ローラワン)と結合することにより、モバイルエッジサービスを被災地のユーザに提供するための基盤技術を開発した。この研究の成果の一部は、インパクトファクタがエンジニアリング・マルティディスィプリナリィ分野で91誌中トップ7の国際論文誌であるIEEE Transactions on Network Science and Engineering (TNSE)に掲載された。また、暗いや目標が遮られる複雑な環境において被災地のユーザ捜索をするために、サーモグラフィーを導入し、折り畳みネットワークを用いた視覚認識アプローチを提案した。実機実験では、26.60FPS、認識率85%のリアルタイムサーモグラフィック画像認識を実現したほか、ドローンに実装するための折り畳みネットワークの軽量化を試み、削減率80%以上の認識モデルプルーニングを実現した。この研究の成果の一部は、国際会議のMSN 2020にて発表し、最優秀論文賞を受賞した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
タスク1では、通信カバレージやタスク遂行などドローンネットワーク全体を最適化させるドローン間通信プロトコルを設計した。タスク2では、2台以上のドローン間の通信干渉やマルチパス伝送を回避するルーティングアルゴリズムを設計した。タスク3では、ドローンの遠隔モニタリングシステムのプロトタイプを設計し、実機実験の段階まで進めることができた。研究成果の一部は、10件の雑誌論文と7件の学会発表(うち6件が国際会議)にて公表した。以上のことから、研究計画は順調に進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度は、「ドローンとユーザ間の協調」および「ドローンの省エネ化」に関して研究し、具体的には次の4つのタスクを実行する。(1)ドローンネットワークにおけるリソーススケジュール法の開発、(2)ユーザ検出およびユーザ状況把握のためのアルゴリズムの考案、(3)省エネな飛行経路のためのドローンタスク割当法の考案、(4)充電ステーションからの距離に基づくドローン交換アルゴリズムを設計する。ドローンとモバイルデバイスを用いいた実機による検証のため、実験補助者を増員する予定である。さらに、2年目にはある程度まとまった研究成果が得られることを見越し、国内研究会、国際会議、および学術論文誌においてそれぞれ研究成果を発表する予定である。
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Research Products
(19 results)