2021 Fiscal Year Annual Research Report
Fabrication of highly optically transparent functional wood utiIizing its natural nano structure
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20F20095
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
矢野 浩之 京都大学, 生存圏研究所, 教授 (80192392)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
BISWAS SUBIR 京都大学, 生存圏研究所, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2020-04-24 – 2022-03-31
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Keywords | 透明木材 / 脱リグニン処理 / 樹脂含浸 / アクリル樹脂 / 偏光性 / シャトヤンシー |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題では、木材のナノからマイクロレベルまでの階層構造を有効利用した新規の高機能透明木質材料の開発を目指した。板目加工およびまさ目加工した木材からワイズ法でリグニンを除去し、アクリル樹脂を含浸することで透明木材を製造した。 透明木材は、繊維直交方向にはレーザー光を良く透過させるが、繊維方向ではレーザー光が散乱することが明らかとなった。そのメカニズムを木材の有する階層構造との関係から明らかにするために、透明性の向上を目指し、透明樹脂の細胞中への浸透性を向上させる手法について検討した。 樹種依存性の検討、細胞壁を膨潤させるためのTEMPO酸化触媒処理の効果、アクリル樹脂との相溶性を向上させるアセチル化処理の効果について検討したところ、それらを組み合わせることで90%以上の透明性を有する透明木材の製造に成功した。 今年度は、主として透明木材の光学特性について検討し、本透明木材はヘーズが25%と低く、また、“chatoyancy”(キャッツアイ効果)として光学材料において知られているユニークな光散乱特性を示すことを明らかにした。さらに、透過光の偏光性と一方向への光の浸透性が見いだされた。その二つの現象のメカニズムは、木材の異方性を示す高次構造や細胞構造に起因する独立したものであることが、光学特性の測定から推測された。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)