2021 Fiscal Year Annual Research Report
Fabrication of photo-assisted hybrid lithium-oxygen battery and its photo electrochemical reaction mechanism
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20F20336
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Research Institution | National Institute for Materials Science |
Principal Investigator |
馬 仁志 国立研究開発法人物質・材料研究機構, 国際ナノアーキテクトニクス研究拠点, グループリーダー (90391218)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
XUE HAIRONG 国立研究開発法人物質・材料研究機構, 国際ナノアーキテクトニクス研究拠点, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2020-11-13 – 2023-03-31
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Keywords | リチウム空気電池 / 光電気化学 / 半導体電極 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、高性能半導体光電極の開発に焦点を当てて、放電生成物としてLiOHを生成する新しいタイプの光アシストLi-O2電池の具体的設計と構築を行った。放電プロセスにおいて、LiOHは電解質の中に溶解することによって、酸素カソードでよく起こるブロッキング現象の軽減に有効であることを確認した。充電プロセスにおいて、半導体電極への光照射により生成する正孔を利用し、OH-の酸化によるO2の生成を促進する結果、電池の充電電圧を大幅に低下させるを達成できた。具体的には、透明導電性基板FTOの表面に、水熱合成法と熱処理を組み合わせすることによって、高い結晶性のヘマタイト型α-Fe2O3ナノロッドアレイとBiVO4ナノプレートアレイの作製にそれぞれ成功した。α-Fe2O3ナノロッドとBiVO4ナノプレートの光電特性を評価することにより、n型半導体としてのバンド構造を明らかにし、Li-O2電池充電電圧との密接な関係を解明した。さらに、p型半導体ポリトリチオフェン(pTTh)光電極を作製し、その光電特性を系統的に考察した。α-Fe2O3ナノロッドアレイ/FTOまたはBiVO4ナノプレートアレイ/FTOをカソードとして光アシストLi-O2電池を構築し、性能評価を行った。作製したLi-O2電池は、光照射下で充電電圧が~4.0 Vから~3.2Vまで大幅に低下するとともに、優れるレート能力とサイクル特性を示す結果が得られた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
導電性基板FTOの表面にα-Fe2O3ナノロッドアレイとBiVO4ナノプレートアレイを成長させた半導体光電極を用い、放電生成物をLiOHとする新しい光アシストLi-O2電池の構築に成功した。α-Fe2O3とBiVO4の光電特性を分析し、光アシストLi-O2電池の充電電圧はn型半導体の伝導帯位置と密接に関係することを明らかにした。電池性能評価では、光照射下で充電電圧を~4.0 Vから~3.2Vまで大幅に下げることを達成した。p型半導体ポリトリチオフェン(pTTh)光電極の作製にも進展を得たことで、サンドイッチ構造の新しい光アシストLi-O2電池の構築に向けて、研究全体が順調に進んでいると言える。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は導電性基板FTOの表面にTiO2などn型半導体を作製する方法を引き続き探索する。適切なバンド構造を持つn型半導体光電極を最適化することによって、光アシストLi-O2電池の充電電圧をさらに下げ、レート能力とサイクル特性の向上を目指す。また、光アシストLi-O2電池の放電プロセスに注目し、より高性能なp型半導体の開発に力を入れ、放電電圧のさらなる向上を図る。最終的に、高性能p型とn型の半導体電極を組み合わせすることによって、サンドイッチ構造の光アシストLi-O2電池を構築し、100%以上のエネルギー効率目標を達成する。
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Research Products
(1 results)