2021 Fiscal Year Annual Research Report
Light emission from strongly coupled metal-free carbon dots and nanophotonic resonator
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20F20375
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Research Institution | National Institute for Materials Science |
Host Researcher |
長尾 忠昭 国立研究開発法人物質・材料研究機構, 国際ナノアーキテクトニクス研究拠点, MANA主任研究者 (40267456)
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Foreign Research Fellow |
BARMAN BARUN 国立研究開発法人物質・材料研究機構, 国際ナノアーキテクトニクス研究拠点, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2020-11-13 – 2023-03-31
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Keywords | カーボンドット / 蛍光体 / 可視発光 / 白色発光 / レーザー |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では1次元共振器構造と軽元素のみからなるカーボンドット蛍光体を開発し、これらを組み合わせた発光素子を開拓する。量子収率が90%を超えるカーボンドット蛍光体をベースにこれらを透明マトリックスに担持させて、共振器構造に組み込んだ、高効率な発光システムを実現する。紫外LEDを入力光源とした白色LEDや紫外励起による可視帯域のレーザーデバイスを開発し、カーボントッド蛍光体を基軸とした重金属フリーな、高効率で長寿命な発光デバイスの実現を目指す。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
今年度は分布帰還形(DBR)型フォトニック共振構造を中心に開発し、これらとカーボンドット蛍光体とを組み合わせた強結合型発光素子を製作した。黒体軌跡に近い色度を持つ白色発光が得られ、この材料の色度に影響するドーパントと構造因子を同定した。そして、その知見を応用して、合成条件の違いで黒体軌跡に沿って色度を自由に調整できることを示した。 レーザー発振については安定性の向上を目指しつつ、関連してマイクロ球蛍光体の球を共振器として用いた「ささやきの回廊」効果による発光現象も見出した。紫外光吸収材料としての性能も向上し、ZnOとの性能比較により、同等の性能である知見も得られつつある。 国際会議での発表も積極的に行い、若手優秀発表賞を得るなど、成果発信にも努めた。
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Strategy for Future Research Activity |
上記の、合成条件により色度調整可能な白色発光材料の研究を進め、論文発表を行う。そして、この研究に続いて、合成ではなく、DBRの構造制御を通した色度調整が可能化も検討し、こちらも黒体軌跡に沿って色度が調整可能かどうかを検証する。これまで、クエン酸などの自然材料を用いた材料を中心に研究を進めたが、より構造制御性を高めるために、プリカーソル分子の種類を広げ、検討を進める。
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