2020 Fiscal Year Annual Research Report
mm-Wave/Sub-THz on-chip antenna array beamforming for high speed wireless communication
Project/Area Number |
20F20762
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
末松 憲治 東北大学, 電気通信研究所, 教授 (20590904)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
TEMGA JEAN 東北大学, 電気通信研究所, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2020-11-13 – 2023-03-31
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Keywords | CMOS / ミリ波 / ビームフォーミング / アンテナ / RFIC / 多層基板 |
Outline of Annual Research Achievements |
・IC 1次試作の設計を行った。具体的には,ミリ波帯・サブテラヘルツ帯をターゲットにしたCMOSオンチップ2次元ビームフォーミングネットワーク回路とアンテナ単体の設計を行い、ICレイアウトデータを出図した。現在、IC製造プロセス中。(プロセスは、米国グローバル・ファンダリィ社の45nm SOI CMOSであり、同社から無償シャトルの提供を受けている。) ・上記回路設計の参考とするために,28GHz帯1次元ビームフォーミングネットワーク回路(多層誘電体基板で試作したもの)の評価を行った。2層のストリップ導体を持つストリップ線路(トリプレート線路)とマイクロストリップ線路を積層した構造となっている。ビームフォーミング回路に必要となる90度ハイブリッド回路は、2層のストリップ導体を使ったブロードサイドカップラーで実現している。評価の結果、ビームフォーミングネットワーク回路としでの動作は確認できたものの、ストリップ線路から表層のマイクロストリップ線路に給電する垂直給電部の地導体パターンに不具合があり、反射による特性劣化が見られた。次年度、地導体パターンの回収を行う予定である。 ・上記アンテナの参考とするために,2020年8月までのNICT招へい研究員として設計・試作したものの未評価となっていた90GHz帯オンチップアンテナの単体評価を行った。ただし,アンテナパターンの測定系がないため,リターンロスのみの測定となった。周波数が広域側に10%程度ずれていることがわかり、原因を究明中。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本題のIC 1次試作の設計については、予定通り完了し、試作を開始した。参考データをとるための、28GHz帯1次元ビームフォーミングネットワーク回路試作に関しては、垂直給電部の不具合が発見されたが、その改良を、IC 1次試作の設計にフィードバックかけられたので、本題の研究に関しては、大きな問題は今のところ発生していないと考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度のIC試作に関しては、米国グローバル・ファンダリィ社から無償シャトル試作(45nm SOI CMOSプロセス)の提供を受けているが、来年度については、未定。今回のIC試作の結果をしっかりと示して、次回も引き続き無償シャトルの提供を受けられるようにしたい。
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