2021 Fiscal Year Annual Research Report
mm-Wave/Sub-THz on-chip antenna array beamforming for high speed wireless communication
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20F20762
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
末松 憲治 東北大学, 電気通信研究所, 教授 (20590904)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
TEMGA JEAN 東北大学, 電気通信研究所, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2020-11-13 – 2023-03-31
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Keywords | CMOS / ミリ波 / ビームフォーミング / アンテナ / RFIC / 多層基板 |
Outline of Annual Research Achievements |
・100GHz帯2素子アナログビームフォーミングCMOSオンチップアンテナのIC設計を行い、米国Grobal Foundry社の45nm SOI CMOSプロセスを用いて、ICチップ試作を行った。ビームフォーミング回路の2つある入力端子のうちから1つを選んでRF信号を給電することで、+/- 22°のビームステアが可能であることを電磁界シミュレーションにより確認した。また、その際のシミュレーションで求めたアンテナ利得は7.3~7.5dBiであった。試作ICチップの評価により、100GHz帯でのビームフォーミング回路(ブランチラインカップラ)の動作を確認した。さらに、このビームフォーミング回路を給電回路として用いた2素子アレーアンテナのSパラメータをオンウェハ測定し、100GHz帯で整合がとれていることを確認した。この結果を、IEEE MTT-S主催の国際学会(RFIT2022)に投稿した。 ・上記回路設計の参考とするために前年度に試作した,5GHz帯、28GHz帯ビームフォーミングネットワーク回路およびアンテナ(多層誘電体基板で試作したもの)の改良設計を行い、試作、評価を行った。これらの結果により、査読あり国際学会(IEEE RFIT2021, APMC2021, EuCAP2022)での計3件の論文として投稿した。これら論文のすべてが採録され、発表を行った。 ・28GHz帯成果を、現在、電子情報通信学会英文論文誌B (IEICE Transaction on Communication )、 IEEE論文誌(IEEE Journal of Antennas Propagation)に計2件の論文(full paper)を投稿中。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
・半導体市場の逼迫と円安により、IC試作のチップサイズが当初予定に比べて小さくなってしまったため、4(2x2)素子ではなく、2素子のアレーとなってしまったが、評価を含めて順調に進捗している。 ・一方、上記回路設計の参考とするために前年度に試作した,5GHz帯、28GHz帯ビームフォーミングネットワーク回路およびアンテナ(多層誘電体基板で試作したもの)に関しては、改良試作結果は良好であり、国際学会3件の発表につながり、大きな成果を得た。
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Strategy for Future Research Activity |
・2022年度のIC試作に関しては、ウクライナ情勢、世界的な半導体市場の逼迫、円安などもあり、米国での45nm SOI CMOS IC試作が実施できない状況になっている。現在のICを用いて、アンテナ放射パターンの測定系を立ち上げ、測定を行うことを2022年度の目標にしている。すでに2021年度に、100GHz帯オンチップアンテナの放射パターン測定系概略設計を進めており、必要となる部材を調達中である。
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