2021 Fiscal Year Annual Research Report
Study on the characteristics of disaster-affected collections and the construction of a storage environment for their permanent preservation
Project/Area Number |
20H00021
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
松井 敏也 筑波大学, 芸術系, 教授 (60306074)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
及川 規 東北歴史博物館, 学芸部, 研究員 (00754186) [Withdrawn]
森谷 朱 東北歴史博物館, 学芸部, 学芸員・技師 (30808514)
栗本 康司 秋田県立大学, 木材高度加工研究所, 教授 (60279510)
和田 浩 独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館, 学芸研究部, 課長 (60332136)
天野 真志 国立歴史民俗博物館, 大学共同利用機関等の部局等, 准教授 (60583317)
河崎 衣美 奈良県立橿原考古学研究所, 企画学芸部資料課, 主任研究員 (60732419)
長野 克則 北海道大学, 工学研究院, 教授 (80208032)
片山 葉子 独立行政法人国立文化財機構東京文化財研究所, 保存科学研究センター, 客員研究員 (90165415)
奥山 誠義 奈良県立橿原考古学研究所, 企画学芸部資料課, 総括研究員 (90421916)
建石 徹 独立行政法人国立文化財機構東京文化財研究所, 保存科学研究センター, センター長 (90345348)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 空気質 / 改質 / 被災資料 / 脱臭 / 三次元計測 |
Outline of Annual Research Achievements |
福島県富岡町の被災パトカーの3Dレーザー測量機による計測を実施した。被災施設でもある石巻市湊二小に収蔵保管された被災資料の発ガス調査とその改質を開始した。空気質はTVOC、酸アルカリ、アルデヒド類などを中心に保管室で実施した。対象保管室はデシカント装置、ケミカル除去フィルター、空気清浄機を導入した各室で行った。その結果、デシカントを導入した部屋が最も清浄化しており、ケミカル除去フィルターによる改質は長期間の安定化が難しいことがわかった。デシカントは外気の空気流入もあるため、室内の温度湿度を変化なく維持することは難しいが、外気の温湿度変動を緩和して室内に供給しており、今後これらの変動がどのように収蔵保管資料に影響するのかも併せて調査を検討したい。一方空気清浄機はもっとも評価が低かった。ケミカル除去フィルターの改質も本施設では数ヶ月しか持続がなかった。被災した状態のまま安定化処理がなされていない資料の現況調査も実施した。 新設された新設複合文化施設展示及び収蔵施設の視察を行い、収蔵施設の空気質の評価を実施した。天童市の美術館においては収蔵環境の改質に向けて、代替保管箱の選定と製作を行い、その発ガス特性などを調査した。 また10月にはデシカント装置をより効率化すべく新しく交換し、その機能を評価した。エネルギー効率が改善した。さらにケミカル除去フィルターの代わりに焼結体を用いたフードの導入を行った
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
デシカントによる被災資料収蔵スペースの改質に取り組むなど、新たな安定化への取り組みを進めることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
順調に研究は進んでおり、この研究体制、調査項目を維持しながら進める
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Research Products
(5 results)