2021 Fiscal Year Annual Research Report
Elections and Political Violence: Inter-regional comparison based on quantitative text analysis and experiments
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20H00067
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
久保 慶一 早稲田大学, 政治経済学術院, 教授 (30366976)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
東島 雅昌 東北大学, 情報科学研究科, 准教授 (10756349)
田中 有佳子 (坂部有佳子) 青山学院大学, 国際政治経済学部, 助教 (50732715)
山尾 大 九州大学, 比較社会文化研究院, 准教授 (80598706)
長辻 貴之 早稲田大学, 政治経済学術院, 助手 (20906135)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 比較政治学 / 選挙 / 暴力 / 民族主義 / 宗派主義 |
Outline of Annual Research Achievements |
2021年度は、まず実験について、代表者・分担者のチームで研究会を2021年4月2日、5月26日、7月28日に実施し、実験デザインについて基本的な方向性を確定させることを試みた。依然として新型コロナウイルス感染症の問題が続いており、収束の見通しが立たないことから、遠隔でも準備作業を比較的進めやすいサーベイ実験を主体に実験を実施することにし、実験デザインについて概ね基本方針を確定させ、各自で海外の研究協力者・研究機関との調整を開始することとした。計量テキスト分析については、当プロジェクトが対象とする地域の国々の新聞記事の大規模データを購入するため、ダウ・ジョーンズ社と契約を締結し、ロシア、ウクライナ、ベラルーシ、カザフスタン、タジキスタンなどのロシア語の新聞記事、イラク、シリア、レバノン、エジプトなどのアラビア語の新聞記事、インドネシア語の新聞記事、タイ、マレーシア、フィリピン、スリランカ、リベリア、セネガル、シエラレオネ、メキシコ等の英語・仏語・西語の新聞記事、合計約2500万件の記事のデータを取得した。これらのデータを各国固有の事情や各国に関する研究史も適切に踏まえて分析するため、鳥飼将雅、金子智樹、岩坂将充、谷口友季子、渡辺綾、稲田奏、馬場香織(敬称略)の各氏に研究協力者を依頼し、快諾を得た。今後は、計量テキスト分析について、代表者・分担者のチームと研究協力者による共同研究として分析を進め、多数の研究成果の発信につなげていきたいと考えている。2021年度は、チームのメンバーが世界政治学会(IPSA)、世界国際関係学会(ISA)、日本政治学会、日本国際政治学会など、国内外の主要学会で研究発表を行い、多数の有益なフィードバックを得ることができた。また、著作物についても多数の成果が得られている(詳細は研究成果一覧を参照)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2021年度は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大が継続し、2020年度と同様に渡航規制や研究活動の規制により当初の研究計画を遂行することが困難な状況が生じた。この状況に対応するために、実験についてサーベイ実験を主体とすることとし、リモートでも準備作業を進めることができ、2022年度における調査実施の目処は概ね立っている。計量テキスト分析については、国際学会等で研究成果を発信することができただけでなく、ダウ・ジョーンズ社から大規模データを取得することができ、当初の計画を超えた大規模な比較共同研究を実施する態勢を整えることができた。以上の理由から、概ね順調に進展していると自己評価する。
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Strategy for Future Research Activity |
新型コロナウイルス感染症の拡大に伴って導入された渡航規制や研究活動の規制は徐々に解除される方向に向かいつつあるが、依然として予断を許さない状況である。さらに2022年2月にロシアがウクライナに侵攻して以来、ロシアへの渡航が困難になるなど、研究活動への新たな障害も発生している。2022年度以降も、新型コロナウイルス感染症や戦争等に関する国内外の状況を注視し、必要に応じて研究計画を柔軟に調整しながら、研究活動の適切な遂行と研究成果の取りまとめ・発信を進めていくことを試みたい。
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Research Products
(15 results)