2020 Fiscal Year Annual Research Report
Bayesian spatio-temporal modeling of income inequality
Project/Area Number |
20H00080
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
各務 和彦 名古屋市立大学, 大学院経済学研究科, 教授 (00456005)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古澄 英男 関西学院大学, 経済学部, 教授 (10261273)
小林 弦矢 千葉大学, 大学院社会科学研究院, 准教授 (00725103)
川久保 友超 千葉大学, 大学院社会科学研究院, 准教授 (80771881)
菅澤 翔之助 東京大学, 空間情報科学研究センター, 准教授 (50782380)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | マルコフ連鎖モンテカルロ法 / ローレンツ曲線 / 所得分布 / 時空間モデリング |
Outline of Annual Research Achievements |
新型コロナウィルス感染症拡大により,当初予定していた対面での研究打合せおよび国際研究集会の開催,および国際学会への参加がすべて延期されたため,当初の計画どおり,研究を推進することができなかった。特に,情報収集の面では遅れを取ったため,研究代表者は研究を計画していた段階より少しずつ進めていた,(1)"How does monetary policy affect income inequality in Japan? Evidence from grouped data"および(2)"Bayesian approach to Lorenz curve using time series grouped data"の精緻化を進め,それぞれEmpirical EconomicsおよびJournal of Business and Economic Statisticsへ投稿することで,少しでも研究を進展させられるよう,鋭意努力してきた。(1)は金融政策が所得分配の不平等にどのような影響を与えるかを分析するための時系列モデリングとなっており,(2)はローレンツ曲線の時系列モデリングとなっている。いずれの研究も当初予定していた時系列モデリングの一部である。そしてこれらの研究成果は,投稿した雑誌へ掲載されることが2021年度中に決定した。研究分担者はベイズモデリングやそれに伴うマルコフ連鎖モンテカルロ法の開発に取り組んだ。学会発表に関しては,前述の通り,海外渡航が禁止されていたため,報告の機会すら得ることができなかったので,研究集会の開催に関しては,対面での開催を断念し,オンラインでの研究集会で補完した。それらの研究成果は,まとめて国際学術雑誌へ投稿に向けて前進させるとともに,所得分配の時空間ベイズモデリングに活用していく予定となっている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
新型コロナウィルス感染症の拡大により,当初予定していた対面での研究打合せおよび国際研究集会の開催,および国際学会への参加がすべて延期されたため,当初の計画どおり,研究することができなかった。なお,計画していた国際研究集会を1年延期して開催する方向で調整を進めていたが,新型コロナウィルス感染症の状況が改善しなかったため,計画を断念せざるを得なかった。したがって,可能な範囲での研究の遂行しかできず,研究計画は遅れていた。
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Strategy for Future Research Activity |
学会への参加等が困難なため,専門の近い研究者を分担者として増やすことで,遅れを取り戻すことを考え,西埜晴久教授を研究分担者に追加した。新型コロナウィルス感染症の状況にもよるが,目下順調に進んでいると考えられる時系列モデリングの精緻化,拡張を進めることで,一定の成果を上げられるのではないかと期待している。なお,時系列モデリングの際に検討したマルコフ連鎖モンテカルロ法は,所得分配の不平等のモデリング以外においても使用可能である可能性があるので,アルゴリズムの応用などを検討することで,波及効果にも期待している。
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