2020 Fiscal Year Annual Research Report
JSPS Research Project on Islam and Gender: Towards a Comprehensive Discussion
Project/Area Number |
20H00085
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Research Institution | Tokyo University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
長澤 榮治 東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 研究員 (00272493)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村上 薫 独立行政法人日本貿易振興機構アジア経済研究所, 新領域研究センター ジェンダー・社会開発研究グループ, 研究グループ長代理 (00466062)
岡戸 真幸 上智大学, イスラーム研究センター, 研究員 (00634338) [Withdrawn]
森 千香子 同志社大学, 社会学部, 教授 (10410755)
後藤 絵美 東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 助教 (10633050)
鳥山 純子 立命館大学, 国際関係学部, 准教授 (10773864)
森田 豊子 鹿児島大学, グローバルセンター, 特任准教授 (10791113)
黒木 英充 東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 教授 (20195580)
岩崎 えり奈 上智大学, 外国語学部, 教授 (20436744)
小野 仁美 東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 研究員 (20812324)
服部 美奈 名古屋大学, 教育発達科学研究科, 教授 (30298442)
岡 真理 京都大学, 人間・環境学研究科, 教授 (30315965)
山崎 和美 横浜市立大学, 国際教養学部(教養学系), 准教授 (30513767)
嶺崎 寛子 成蹊大学, 文学部, 准教授 (50632775)
高橋 圭 東洋大学, 文学部, 助教 (60449080)
細谷 幸子 国際医療福祉大学, 成田看護学部, 教授 (60516152)
竹村 和朗 高千穂大学, 人間科学部, 准教授 (60782654)
幸加木 文 千葉大学, 大学院社会科学研究院, 特任研究員 (80794312)
鷹木 恵子 桜美林大学, リベラルアーツ学群, 教授 (60211330)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | イスラーム / ジェンダー / 共生 / マイノリティ / 格差 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、イスラーム・ジェンダー学という新しい知的挑戦の枠組みを通じて現代世界が直面する諸問題を考察し、解決方法を模索するものである。とくに諸問題の根底にある人々の「分断」に着目し、それをつくり出す構造を明らかにすることを目指している。具体的には、「イスラーム」と「ジェンダー」の視座から、さまざまな「障壁」や「格差」、「摩擦」についての人文社会学的研究を行ってきた。初年度である本年度は、年度当初に分担者会議を開き、研究期間全体の実施計画を検討した。それを踏まえて年度内には、各研究分担者・研究協力者の個別研究の遂行とともに、以下の8つの研究班ごとに共同研究を推進した。総括班「共生とマイノリティ」、研究班A「欧米のマイノリティに対する複合的差別の比較研究」、研究班B「ポスト紛争後の修復的正義とジェンダー」、研究班C「イスラーム家族・女性関連法の運用実態の研究」、研究班D「家族に関わる問題とその解決に向けた試みの諸相」、研究班E「労働と社会開発に関する比較研究」、研究班F「社会福祉・医療における人権とイスラーム」、研究班G「記憶と記録にみる女性とジェンダーの100年」である。新型コロナウィルスの感染拡大が懸念されたことから、共同研究は主にオンライン形式により行い、新たな試みとして「巣ごもり読書会」「巣ごもり映画研究会」等を実施した。また研究成果の還元として、第一期「イスラーム・ジェンダー学」科研で企画し、延期となっていた一般市民向けの公開セミナーを開催した他、刊行物としてイスラーム・ジェンダー・スタディーズ叢書第3巻を出版した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度である本年度は、研究分担者・研究協力者の個人研究とともに、8つの研究班によるグループ研究を開始した。また、新型コロナウィルス感染拡大の影響により、オンライン形式による研究会・セミナーを合計23回(共催を含む)開催した。このうち新たな研究会の形式である「巣ごもり読書会」を8回、「巣ごもり映画研究会」など映画シンポジウムを5回、海外研究者の参加による国際セミナーを1回開催した。それ以外の10回の研究会・セミナーでは、近年、社会的関心を集めている在日クルド人問題などを取り上げた。研究成果の還元としては、新型コロナウィルスの感染拡大によって第1期「イスラーム・ジェンダー学」科研で企画し、延期していた一般市民向けの公開セミナー「日本に暮らすムスリムを取り巻く諸問題―職場・学校・地域から」を名古屋モスクの関係者などの協力を得てオンラインで開催した。また、同じく研究成果の還元としてイスラーム・ジェンダー・スタディーズ叢書第3巻『教育とエンパワーメント』(服部美奈、小林寧子編、明石書店)を刊行した。
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Strategy for Future Research Activity |
第二年度となる次年度は年度当初の研究分担者会議の議論を踏まえ、各研究分担者・研究協力者の個別研究の遂行とともに、8つの研究班によるグループ研究を継続して実施する。新型コロナウィルス感染症の状況をふまえ、研究会・セミナーを基本的にオンラインで実施する。オンラインでの実施を始めた「巣ごもり読書会」および「巣ごもり映画研究会」を継続実施するとともに、成果の社会還元を目的として、医療保健関係者や世界史担当者など教育関係者との研究交流・情報交換の場を新たに企画し実施する。フィールドワークの中での気づきや考察を扱う『フィールド経験からの語り』(鳥山純子編、明石書店)をイスラーム・ジェンダー・スタディーズ叢書第4巻として刊行するとともに、その後の刊行予定の巻についても準備を進めていく。
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[Book] 宗教と風紀2021
Author(s)
高尾 賢一郎、後藤 絵美、小柳 敦史
Total Pages
370
Publisher
岩波書店
ISBN
978-4-00-061447-4
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